Cisco Systemsは米国時間8月18日、2021会計年度第4四半期決算(7月31日締め)を発表した。予想をわずかに上回った。製品受注はすべてのカスタマーマーケットと地域セグメントで2桁成長となり、過去10年で最も堅調な伸びを見せた。製品受注は前年比31%増だった。
提供:Cisco
第4四半期の売上高は前年同期比8%増の131億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は84セントだった。
通期の売上高は前年比1%増の498億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は横ばいだった。
アナリストは、第4四半期の売上高を130億3000万ドル、1株当たり利益を82セントと予想していた。
最高経営責任者(CEO)のChuck Robbins氏は声明で、「顧客はアジリティとレジリエンスを実現するために組織のモダナイズを目指しており、われわれのビジネスの勢いは続く」とし、「Ciscoの技術に対する需要は堅調で、第4四半期の製品受注の伸びは過去10年ほどで最も高かった。当社は強力なポートフォリオを擁しており、顧客がデジタルトランスフォーメーションを加速し、ハイブリッドな世界を生き抜く上で支援できる体制が整っている」と述べている。
製品受注が増加する中、サプライチェーンの問題がCiscoをはじめとするIT企業を襲っている。Ciscoは「戦略的な値上げ」などで対応する可能性を示している。
Robbins氏は18日の電話会見で、「今後について、供給の問題とコストの影響は、少なくとも当社の会計年度の上半期の間は続くとみており、下半期まで長引く可能性もある」と述べた。
それでも、このことが原因で顧客がニーズに先んじて注文していることはなさそうだという。
Robbins氏は、「リードタイムがあるため顧客が注文を前倒ししていると考えているのは確かであり、それは理にかなっている」とし、「第4四半期の受注増を見たうえで、私たちが前進していると考える予測のパイプラインを見れば、かなりの需要があるということがわかるだろう」と話した。
Ciscoは、さらなるソフトウェアとサブスクリプションを提供するためのビジネスの変革で勢いが続いていると報告した。ソフトウェアの売上高は、第4四半期に40億ドル(前年同期比6%増、サブスクリプションの売上高は9%増)、通期では150億ドル(前年比7%増、サブスクリプションの売上高は15%増)に達した。
第4四半期の製品の売上高は前年同期比10%増の97億2000万ドルだった。このうち、セキュリティが1%増の8億2300万ドル、インフラストラクチャープラットフォームが13%増の75億5000万ドル、アプリケーションは1%減の13億4000万ドルとなった。「その他製品」は42%減の400万ドルだった。
サービスの売上高は3%増の34億1000万ドルだった。
第4四半期の繰延収益は8%増の222億ドルで、製品は19%増、サービスは2%増だった。
残存履行義務は300億ドルで、9%増加した。
第1四半期の見通しについて、Ciscoは売上高が前年同期比7.5~9.5%増になると予想している。2022会計年度については、5~7%増になる見通しとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。