2022年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長 尾羽沢功氏
2021年は2020年に引き続き、私たちの生活がパンデミックにより変化を求められた一年でした。企業はこれまで以上に、ビジネスの持続性を追求し、どのように成長し続けるかという大きな課題に直面し、変革を求められています。
2021年、Citrixも一つの変革を遂げました。2021年3月、Software as a Service(SaaS)型ワークマネジメントで急速に成長し、リーダー企業としての地位を獲得した Wrike(ライク)を買収しました。これにより、 Citrixはより柔軟でハイブリッドなワークモデルの実現が可能になりました。仕事の複雑さや、不要な情報を取り除き、一貫性のある安全で効率的なエクスペリエンスを通じて、従業員がどこにいても業務に集中して最高のパフォーマンスを発揮するための環境提供が可能になりました。
多くの企業が、このような環境の重要性を理解し、デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。しかし、テクノロジーによる環境の提供だけでは、DXは実現しません。DXは、業務や職場のデジタル化ではなく、ビジネスモデルや組織・文化・制度といった企業そのものを変革していく一連の取り組みであり、デジタルはそれを達成するためのツールにしかすぎません。
Citrixが行った調査では、多くの経営者がテレワークの普及によりDXが進んだことで、より多くのイノベーションが生まれると予測しています。そして、多くの革新的な変化が起こる、ハイパーイノベーションの時代が訪れると予測しています。しかし同時に、米国では既に人材の大量流出も懸念されています。コロナ収束後、人々はより働きやすい場所を求め転職を検討すると予測されています。
企業は優秀な人材を獲得し流出を阻止するために、従業員エクスペリエンス(EX)に注力する必要があります。そして、コラボレーションを促進するワークプレース(職場環境)で、イノベーションを促進し、企業価値を高めることが重要です。
Citrix は創業以来、仕事は働く場所や労働時間によって評価されるべきではなく、成果と達成度で評価されるべきものと信じてきました。そして、柔軟な働き方により従業員がどこにいても最高の仕事ができる環境を提供することをミッションとしています。2022年も、Citrixはお客さまとその従業員の皆さまの可能性を最大限に引き出すことのできる環境の提供のお手伝いに、社員一同取り組んでまいります。