ビズリーチは4月15日、同社の人材管理クラウド「HRMOSタレントマネジメント」において、企業が従業員のコンディション変化を把握する機能「個人コンディションサーベイ」の提供を開始した。ビズリーチの親会社Visionalが発表した。
同機能は、従業員のやりがいと能力発揮(職務遂行)に関する内容を月1~2回のペースで質問するパルスサーベイで、従業員のコンディション変化をリアルタイムに把握し、働きがいのある組織づくりの行動につなげられるとしている。
ビジネスパーソンの転職が一般化している中、企業は採用した人材に能力を発揮してもらい、長く活躍してもらうための離職防止・定着に向けた取り組みが求められる。厚生労働省「労働経済白書」によると、従業員の働きがいと離職率の低下・定着率の向上には相関関係があるといい、離職防止に取り組む企業にとっては従業員の働きがい向上が重要となる。
だが、多くの企業では働きがいのある組織づくりの取り組みが不十分だという。要因の一つには、企業が従業員の状態を知るための情報収集の手段が乏しいことがある。業務だけのコミュニケーションでは、「やりがいがあるか」「能力を発揮できていると感じているか」といった従業員のコンディション把握はできない。
コンディション把握のためにパルスサーベイを実施していたとしても、結果を分析して素早くマネジメント層に共有する専任の担当者がいなければ、従業員の状況を改善する行動やコミュニケーションにはつながらない。また働きがいのある組織にするには、日々の状況改善だけでなく人事施策なども検討する必要があるが、多面的に従業員の情報収集をしなければ人事施策に生かすことは困難である。
そこでビズリーチはHRMOSタレントマネジメントにおいて、個人コンディションサーベイ機能を提供した。同機能では、企業が従業員に対してやりがいと能力発揮に関する内容を月1~2回のペースで聞く。調査結果は、従業員/組織単位で「良好」「倦怠」「移行」「逼迫(ひっぱく)」などの4象限の図で表示されるため、データを分析する専任担当がいなくても従業員のコンディションを一目で理解できるという。
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同機能は、HRMOSタレントマネジメントの従業員データベースと関連付けて管理されるため、組織改編や異動が行われても、従業員一人一人のサーベイ結果は過去から現在まで一元化されている。そのため、過去と比較して従業員のコンディションに変化が生じた場合、状況に応じて警戒/注意/情報アラートが上司に通知される。上司は従業員の過去の状況を踏まえてリアルタイムにコンディションの変化を把握し、従業員の状況改善につながる行動やコミュニケーションが可能になるという。
「HRMOS」シリーズでは、個人コンディションサーベイのほか、従業員データベース、目標・評価管理、組織診断サーベイ、1on1支援機能、採用/勤怠管理システムなどを提供している。企業は同シリーズを導入することで、採用時から入社後のパフォーマンスやエンゲージメントまで情報を一箇所に集約させ、従業員一人一人の状況を多面的に知ることが可能となる。
例えば、「組織診断サーベイ」で実施した組織の課題と従業員のコンディションを分析することでより深い課題を特定したり、採用した人材の入社後のコンディションを知ることで採用手法やオンボーディング(入社にまつわる諸手続き)の効果を測定したりできる。従業員に関する情報を多面的に把握することで、働きがいのある組織づくりに必要な人事施策の設計につながるという。
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