富士通とAmazon Web Services(AWS)は、金融および小売業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)加速に向けて、戦略的協業に合意した。この協業は、2021年5月に富士通とAWSが締結したモビリティー業界での協業を両業界へ拡大するもので、他業界にも順次広げる予定だという。
両業界では、富士通が提供するニューノーマル時代の行動変容に対応した金融ソリューション 「Finplex」や小売業界向けDX支援サービス「Brainforce」などを核とし、AWSクラウドを活用してクラウド基盤からサービスまで全てパッケージされたフルマネージドサービスを開発する。開発されたサービスは富士通やデジタルカタログ「AWS Marketplace」を通して提供され、3年間で国内外に10件を目標としている。
AWSクラウドを導入済み、または新たにAWSクラウドを導入する金融および小売業界の企業に対して、富士通のシステムエンジニアがAWSのソリューションアーキテクトやプロフェッショナルサービスと連携する。これをベースに基幹業務システムの開発・運用を推進し、既存システムのモダナイゼーションと内製化支援サービスを順次提供する。
なお富士通は両業界を担当するシステムエンジニアを対象に、現状約280人のAWS認定資格保有者を3年間で600人育成し、AWSクラウドを活用したシステムの開発体制を強化する。
今回の協業においてAWSは、富士通が提供する金融および小売業界向けソリューションやシステム開発に対し、AWSクラウドにおいて最適なアーキテクチャーやフルマネージド化の設計をサポートする。