LastPassによると、ハッカーが同社の上級エンジニアの自宅コンピューターを攻撃して、機密情報を含む企業データベースや情報へのアクセスに必要なマスターパスワードを窃取したという。
提供:June Wan/ZDNET
同社は、2022年8月にハッキング被害に遭ったことを最初に公表したとき、攻撃者が開発環境にアクセスして、LastPassのソースコードの一部と独自の技術情報を盗んだと述べた。
LastPassは当時、攻撃者が顧客データや暗号化された機密情報の保管庫にアクセスした証拠はないと語っていたが、12月には、暗号化されたデータと暗号化されていないデータの両方を含む保管庫データ(顧客に関する情報を含む)がハッカーに盗まれたことを明かした。
同社は今回、攻撃者が最初の攻撃で盗んだ情報を、ほかの第三者への侵害やサイバーセキュリティの脆弱性を悪用して窃取した情報と組み合わせて、2度目の攻撃を仕掛けたことを明かした。
この攻撃では、クラウドストレージサービスへのアクセスに必要な復号鍵を使用できる高度なセキュリティ認証を取得していた4人のDevOps上級エンジニアの1人が標的になった。攻撃者は、DevOps上級エンジニアの自宅のコンピューターを標的にして、攻撃を仕掛けた。
攻撃の正確な詳細は明らかにされていないが、LastPassによると、そのDevOpsエンジニアの自宅のコンピューターが、「脆弱な外部のメディアソフトウェアパッケージ」を悪用する攻撃者の標的になり、攻撃者はリモートコード実行に必要な権限を取得することに成功したという。
この戦術により、攻撃者は標的の自宅のコンピューターにキーロガーマルウェアをインストールし、エンジニアがマシンに入力した内容を監視できるようになった。そして、この情報を悪用して、マスターパスワードを窃取し、LastPassの保管庫にアクセスした。
同社によると、保管庫へのアクセスに成功した攻撃者は、さまざまな共有インスタンスに入ることができたという。それには、「AWS S3 LastPassの本番バックアップ、そのほかのクラウドベースのストレージリソース、関連する一部の重要なデータベースバックアップにアクセスするのに必要なアクセスキーと復号鍵を含む、暗号化されたセキュアメモが含まれていた」。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。