BEA Systemsは、長年にわたりJavaプログラミング言語に対する取り組みを続けてきたが、次期製品ではその代替となるスクリプト言語をサポートする予定だ。
BEAは長期計画の一環として、スクリプト言語に詳しい開発者らに、BEAのサーバソフトウェア上で稼働するアプリケーションを開発する機会を提供したいと考えていると、プロダクトマーケティング担当バイスプレジデントBill Rothは話している。
同社が先ごろこうした取り組みを開始した背景には、スクリプト言語の人気にあやかろうという思惑がある。スクリプト言語はウェブアプリケーションで広く利用されており、一般的にJavaより簡単だとされている。
「本取り組みの目的は、開発者が作業現場で感じているニーズを満たすことだ。アプリケーション開発の新たな手法に、急激に人気が集まっていることは当社でも認識している。JavaおよびJ2EE(プログラミングモデル)の重要性は今も変わらないが、プログラミング界の新潮流を無視するわけにはいかない」(Roth)
Rothによれば、限定的な適用ではあるものの、BEAは同社の「WebLogic」アプリケーションサーバでJython言語をすでにサポートしているという。また、CFML(Cold Fusion Markup Language)への対応も検討中ということだ。
BEAのWebLogicおよび「AquaLogic」製品ラインは、「Workshop」開発ツールと同様に、JavaやWebサービス標準の技術を利用している。
ところが同社は、サーバプログラムの開発に利用するJava Platform Enterprise Editionではなく、それ以外のプログラミングモデルもしくはフレームワークをサポートしていく予定だと発表していた。6月には、BEAのアプリケーションサーバや開発ツールに、オープンソースJava開発フレームワーク「Spring」および「Struts」のサポートを組み込む計画が明らかにされている。
スクリプト言語対応を進めているビジネスソフトウェアメーカーは、BEAだけではない。
MicrosoftはJython言語の作者を雇用して、.Netアプリケーションを記述するための「IronPython」バージョンを開発中だ。
IBMでは6月に「ZendCore for IBM」をリリースし、PHP開発者がより簡単にデータベースおよびWebサービスアプリケーションを開発できるようにしている。Oracleもまた、Zendと同様のパートナーシップを結んでいる。
一方で、「LAMP」と呼ばれるオープンソースソフトウェアスタックが、Javaや.Netに代わるものとして注目を集め始めている。例えば、LAMPを提供する新興企業ActiveGridの顧客であるPfizer Pharmaceuticalsは、ActiveGridのツールおよびアプリケーションサーバを利用して、従来使用してきたWebLogicアプリケーションの一部を入れ替えたという。
LAMPは、Linux、Apache、MySQL、スクリプト言語PHP、PythonおよびPerlという人気の高いオープンソース開発コンポーネントを組み合わせたものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ