BEAが取り組む新SOA戦略

Dan Farber 2005年06月13日 21時53分

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 BEAが、新しい企業コンセプトとブランドの創造/マーケティングに数十億ドルを注ぎ込んだ。目的は、企業イメージの刷新である。同社は、「Think Liquid」という新しいコンセプトに基づいて、新ブランドAquaLogicを展開していく。米国時間6月9日にニューヨークで行われた発表会の席で、同社の共同創業者でCEOでもあるAlfred Chuangは、「AquaLogicは、われわれが日々の生活のなかで行っていることを1つにまとめるものだ。エンタープライズコンピューティング市場の顧客に、システムの簡易性や流動性を提供したい」と語った。

 BEAの構想に基づくサービスインフラストラクチャ製品を利用すると、J2EE、.NET、SAP、Oracle、IBMなどの異なるプラットフォーム上で作成された種々のサービスを、コーディングなしで連携させるアプリケーションを構築できるようになるという。Chuangは、こうした製品市場において、BEAは競合他社よりも18カ月から24カ月先を行っていると豪語した。これにはびっくりした。

 この分野を見守っている専門家は今回のBEAの動きをを評価しているが、中には、これはブランドの焼き直しであり、既存のBEA商品とパートナーの商品を統合しただけのものだと見る人もいる。BEAの競争相手であるPlumtreeの商品マーケティングディレクタAndrew Dunningは、Plumtreeだけでなく、SAPのNetWeaver、IBMのWorkplace、OracleのFusionもみな同じ方向に進んでいると指摘する。「例えば、Rationalを擁するIBMの方が、Workplaceを通して、BEAよりも複合的な環境を提供できる。SAPも、データ統合に関してはBEAとほとんど肩を並べている」とDunningは語る。

 BEAのAquaLogicについて、SAPのNetWeaverの商品マーケティング担当副社長であるOri Inbarと話をした。彼は、BEAの今回の発表と宣伝に対して具体的なコメントをすることは避けたが、その代わりにEnterprise Services Architecture(ESA)と呼ばれるSAPのアプローチについて説明してくれた。SAPのESAを使うと、例えばビジネスアナリストが、Webサービスに準拠する様々なプラットフォームのサービスと連携するビジュアルツールを用いながら、コーディング無しにアプリケーションを作成することができるという。「BEAがたくさんのアプリケーションを提供することを約束しているわけではないと思う。BEAの意識が技術に集中しているのは確かだ」とInbarは語った。「来年には、われわれはプリパッケージされたサービスをNetWeaverに追加する。このプラットフォームを使えば顧客はどんなアプリケーションでも組み合わせることができる。顧客はコーディングしたり、統合作業を行ったり、Javaやその他の言語で既存の機能をラッピングしたりする必要はない」と同氏は付け加える。

 世界の中立国であるスイスのように、BEAはこの業界で中立の立場にあること、また、ソフトウェアインフラストラクチャの開発にリソースを集中させていることから、より包括的なプラットフォームを提供する大規模な競合他社よりも、有利な立場にある。SAPやOracleを使っていない場合、あるいは、さまざまな異種混在の環境全体にサービスを配置したい場合には、何でも受け付けるプラットフォームとしてBEAの統合開発環境を利用することも考えられる。しかし、ソフトウェアの大手企業各社が、より充実した機能を備え、コーディングを必要としないSOAプラットフォームを提供したらどうだろう。これを使って、異なるプラットフォームのサービスと連携するアプリケーションを開発することが可能だったら、BEAのAqua製品ラインのいくつかは消えてなくなってしまうのではないだろうか。

 しかし、IDCによると、SOAベースのソフトウェアの全世界における売上は、2009年には90億ドルにも達する見込みだという。また、同市場は今後5年間は、年間75%の伸び率で推移するとIDCは予測する。このように市場が活況を呈するというのであれば、BEAをはじめ、SOA市場の海に浮かぶ各企業の船は今後2〜3年は無事に浮かんでいられると思われる(これには、独立企業として存続することと、合併吸収の波に巻き込まれながらも生き延びることの両方の意味合いが含まれるが)。

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