ジャストシステムは11月16日、米国で開催中の「XML Conference & Exposition」にて、企業向けの統合XMLアプリケーション開発・実行環境「xfy Enterprise Solution 1.0」を発表した。同社は、9月に米国で開催された「Oracle OpenWorld」にて、xfy Enterprise Solutionの開発意向を表明していた。
xfy Enterprise Solution 1.0は、XML文書の作成・編集ツール兼XMLプログラムの実行環境「xfy Basic Edition」と、xfyでサポートされていないXMLのコンポーネントを作成するための3つのツール「xfy View Generator 1.0」「xfy View Designer 1.0」「xfy Developer's Toolkit 1.0」より構成されている。
xfy Developer Toolkitは、すでにxfy Basicと共にダウンロード提供が開始されていた。これは開発者向けのコンポーネント作成ツールで、サンプルスクリプトやサンプルコンポーネント、スクリプトのデバッガなどが含まれているが、View GeneratorやView Designerは、XMLの初心者でもコンポーネントが作成できるようになっている。View Generatorは、既存のXMLスキーマやXSLTなどをインポートするような形でxfyに取り込み、xfy用のコンポーネントを自動生成するもので、View Designerは、ウィザードのように対話形式でコンポーネントを作成するツールだ。
また、各クライアントにコンポーネントをインストールしなくても、サーバにアクセスすることでボキャブラリとコンポーネントの関連付けができる「xfy Server 1.0」も用意されている。これにより、企業内でコンポーネントを再利用することが可能だ。
- 「xfyは新世代のアプリケーションの姿」と語るJustsystemsの樋浦氏
米JustsystemsのCOO、樋浦秀樹氏は、「これまでのXMLオーサリングツールでは、複数のXMLボキャブラリをサポートする場合でも、そうしたボキャブラリを使って書き込むと結局矛盾が生じていた。しかしxfyは、最初から違うボキャブラリを組み合わせることを前提としているため、独立したプラグインとしてボキャブラリを無制限に追加できる。こうした拡張性を持たせることで、新世代のアプリケーション開発環境の姿を実現している」と述べている。
xfy Enterprise Solution 1.0は、2006年6月に出荷が開始される。ライセンス価格は、クライアントが1クライアント当たり年額50ドル、サーバが1プロセッサ当たり年額3000ドルの予定だ。日本国内での価格は、現在未定となっている。