ジャストシステムは6月28日、同社が開発しているXMLアプリケーション開発/実行環境「xfy(エクスファイ)」の最新動向に関するプレス向けの説明会を都内にある同社オフィスで開催。実用化が間近に迫った企業向けソリューションの概要や次世代のxfy活用方法などについて紹介した。
xfyは、あらゆる種類のXMLファイルをWYSIWYG(What you see is What you get)により容易に作成/編集できるソフトウェア製品。今回、xfyを中核に企業システム構築に必要な機能を体系化した企業向けソリューション「xfy Enterprise Solution 1.0」および「xfy Database Adapter for DB2 9」の2製品の概要が紹介された。日本国内では、2006年8月初旬に正式発表が予定されている。
2005年11月にジョージア州アトランタで開催された「XML 2005 Conference & Exposition」でお披露目されたxfy Enterprise Solution 1.0は、XML文書を作成/編集する機能、アプリケーションの開発環境、アプリケーションの実行環境の3つの機能を提供する。製品としては、xfy Client Runtimeを中心に、xfyコンポーネントを自動生成する「xfy View Generator 1.0」、対話式で画面を開発できる「xfy View Designer 1.0」、開発環境の「xfy Developer's ToolKit 1.0」で構成される。
また、xfyコンポーネントの認証と配信を管理するサーバ機能「xfy Server 1.0」を搭載することで、コンポーネントの再利用を実現。複雑化するIT環境をシンプルにすることができ、TCO(総保有コスト)を削減することができるという。
ジャストシステムの代表取締役社長 浮川和宣氏は、「xfy Enterprise Solution 1.0により既存のシステム投資を保護しながら革新的な技術を企業システムに統合することが可能になる。日本から世界に向け、いよいよxfyを事業化するときが来た」と話している。
xfy Enterprise Solution 1.0はまた、xfy Database Adapter for DB2 9と組み合わせることで、開発コードネーム「DB2 Viper」と呼ばれていたIBMのリレーショナルデータベース(RDB)製品であるDB2の最新バージョンに蓄積されたデータを有効に活用できる仕組みを実現できる。DB2 Viperは、RDBの機能とXMLの機能を兼ね備えたハイブリッドデータベースだ。
同社の代表取締役専務である浮川初子氏は、「部分最適により導入され複雑化したIT環境をシンプルにするにはSOA(サービス指向アーキテクチャ)が重要なテクノロジとなるのは間違いない。ただし、SOAだけですべての問題を解決できるわけではない」と話す。