日商エレクトロニクスは1月16日、高性能コンピューティング(HPC)市場向けアクセラレータボード「PCI-Xアドバンス」を販売すると発表した。英ClearSpeedTechnologyの開発したコプロセッサ「CSX600」を2個実装しており、演算速度は50Gフロップスとなっている。
CSX600は数値演算処理用のコプロセッサで、96個のプロセッサエレメントを内蔵している。ボードのインターフェースはPCI-X(133MHz)。最大4Gバイトのメモリを搭載できる。消費電力は最大25W。
日商エレクトロニクスでは、「HPC用のサーバを別途導入する場合に比べ、取得費用を3分の1に抑えられる」とする。維持費や、プロセッサ単位で必要となる契約のソフトライセンス費を大幅に削減できる。高速化可能なアプリケーションは、現在のところ以下のとおり。対応外のアプリケーションでも、ClearSpeedTechnologyのソフト開発キットを使うことで高速化できる。
- MATLAB(米Mathworks)
- Mathematica(米Wolfram Research)
- ABAQUS(仏Dassault Systemes)
- LS-DYNA(米Livermore Software Technology)
- MSC(米MSC Software)
- ANSYS(米ANSYS)
価格は200万円とする。日商エレクトロニクスは、HPC市場でも特に製造業分野、学術公共分野、金融業分野を中心に販売活動を実施し、初年度10億円の売り上げを目指す。