CD-R/DVD-Rのパブリッシュおよびデュプリケーションシステムの開発、販売、サポートをビジネスとするRimage Corporationは8月3日に、米国の経済誌「Fortune」が高い成長率の公開企業を選ぶ「Fortune Small Business(FSB)100」に選定されたことを発表した。従業員数が208名で、2005年の売り上げが9540万ドルの同社は、FSB 100の67位に位置づけられている。
デジタルコンテンツ管理をビジネスの中心とするRimageが、市場において高い成長率を維持できる要員のひとつに、インターネット市場の爆発的な拡大が挙げられる。それに比例してデジタルコンテンツの量も増加し、それを効率的に管理したいという顧客のニーズがあり続けることがRimageという会社の成長を支えている。
Rimageのグローバルマーケティング担当バイスプレジデント、Kent Strand氏は、「現在、デジタルコンテンツ市場を牽引しているのはインターネットだ。同様にRimageもインターネットの拡大と共に成長してきた。今後もデジタルコンテンツと共に成長していく」と話す。
同社はこれまで、オンデマンドでCD-RやDVD-Rを制作するシステムを顧客のニーズに合わせてカスタマイズし、ソリューションとして提供することで成長してきた。Strand氏は、「米国の医療現場では、レントゲン写真はすでにデジタル処理されており、フイルムはほとんど使われなくなっている。Rimageは、いまや医療分野で80%以上のシェアを持っているほどだ」と言う。
Rimageは医療分野以外でも、小切手をデジタル化して配布する金融分野向けのアプリケーションや小売業向けのデジタルフォトサービス用のアプリケーション、放送業界向けの映像アーカイブシステムなどの分野で高いシェアを持っている。
さらに今後、同社が大きな期待をしているのが次世代DVD規格であるBlu-rayの市場だ。Rimageでは現在、Blu-rayに対応したCD-R/DVD-R制作システムである「Producer 8500BD」のベータテストをユーザー企業2社で実施している。ベータテストはさらに、10社程度が実施を計画している。
Strand氏は、「Blu-rayの普及により、デジタルコンテンツを保存できるキャパシティが大幅に拡大する。これにより新しいビジネスの可能性が大きく広がることになるだろう」と言う。同氏はさらに、「2006年11月11日に発売されるBlu-ray対応の次世代ゲーム機“PlayStation3(PS3)”がBlu-ray市場を牽引することになるだろう」と話している。
次世代DVD規格といえば、もうひとつ「HD DVD」がある。こちらについてStrand氏は、「HD DVDに対応したRimage製品の登場はもう少し先になるだろう。我々は、すでに準備はできているのだが、市場のニーズがもう少し先になりそうなためだ」と言う。
「Blu-rayやHD DVDなど、次世代DVD規格の登場により、ゲーム業界や映像系の業界など、次世代のデジタルコンテンツビジネスが急速に拡大するだろう。さらにその次に向けた拡張も我々は約束していく準備はできている」(Strand氏)