日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月21日、データセンター(DC)の電力消費量を抑制することで二酸化炭素(CO2)の発生を抑え、「グリーンIT」の実現に貢献する新製品および新ソリューションの販売を開始することを発表した。
この発表により同社は、HPのブレードサーバを直流電源で使用するための「HP BladeSystem c7000 DCパワーモジュール」、拡張性と冷却能力を強化した水冷システム「HP モジュラー クーリング システム Generation 2(HP MCS G2)」、データセンターの温度を検知し動的に空調を制御する「HP ダイナミック・スマート・クーリング ソリューション(HP DSCソリューション)」を提供する。
HP BladeSystem c7000 DCパワーモジュールは、同社のブレードサーバ「HP BladeSystem c7000」を直流電流でも利用可能にする新製品。-36V〜-72Vの入力電圧をサポートし、データセンターレベルでの消費電力削減を可能にする。
同製品を導入することで、これまで分電盤からUPSまでで2回、サーバ内部で1回行われていた交流/直流の変換を、分電盤から直流電源モジュールまでの1回にすることが可能。データセンター全体で約20%の変換効率向上を実現できる。
HP BladeSystem c7000 DCパワーモジュールの価格は11万5500円。1エンクロージャに最大6個搭載可能なHP BladeSystem c7000 DCパワーサプライオプションキットの価格は23万1000円となる。2008年3月中旬の出荷を予定している。
また、HP MCS G2は、水を利用した熱交換機によるラック冷却システム。1つのユニットで2つのラックまで対応可能。1ラック使用時で35kWまで、2ラック使用で1ラック当たり17.5kWまでの冷却機能を提供する。価格は336万円より。同日より、受注が開始されている。
データセンターでは、一般的には空調方式によるラック下部からの冷却が行われているが、ラックの上部まで冷気が届かず熱だまりができてしまう。同製品では、冷気を水平方向に均等に放出するため、ラック上部の熱だまりを防止することが可能。水冷ユニットとラックは別筐体のため水漏れなどの危険性も回避できる。
さらに、HP DSCソリューションは、ラックの全面にDSC吸気センサーを、背面にDSC排気センサー(オプション製品)を取り付け、センサーネットワークを通じてエナジーマネージャ(システム管理コントローラ)がラックレベルの温度を測定。必要な場所だけを冷却できるので、電力コストを低減することが可能になる。
データセンターの広さが500平方メートルでラック数が250本の概算価格が3500万円より、データセンターの広さが1000平方メートルでラック数が500本の概算価格が6100万円より。価格には、製品およびアセスメントサービスが含まれている。
HPでは、グローバルシチズンシップの一環としてエネルギー消費量を削減するための取り組みを展開。2010年に、HPの製品と企業活動により消費するエネルギーを、2005年実績から25%低減させることを公約している。2007年の成果としては、2005年実績から19.2%の低減を実現したという。
具体的な取り組みとしてHPでは、Compaqとの合併時に300拠点以上あったデータセンターを、現在85拠点に集約。さらに今後3年で、6個所3拠点に集約することで10億ドルのコスト削減を目指している。これにより、約60%の電力使用量削減を目指している。この電力量は、パロアルト市民が使用する1年分の電力量に相当するという。
また日本HPでは、2004年にNTTファシリティーズと提携。データセンターにおけるサーバの導入や電源/冷却問題への対応など、さまざまなサービスを提供している。今回発表された新製品および新ソリューションは、HPのグリーンIT実現に向けた取り組みから得たノウハウをベースに開発されている。
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