セールスフォース、TwitterやFacebookを活用したサービスを続々と発表

藤本京子(編集部)

2009-11-19 15:08

 Salesforce.com主催のイベント「Dreamforce '09」が11月18日(米国時間)、サンフランシスコにて開幕した。巨大な基調講演会場が満席で埋まってしまう勢いの同イベントの参加登録者は、1万9000人にのぼった。

 基調講演にて同社会長 兼 CEOのMarc Benioff氏が発表したのは、「Service Cloud 2」と「Sales Cloud 2」、そして「Salesforce Chatter」だ。

Dreamforce09 会場に入るまでに長蛇の列ができ、基調講演の開始時間が30分も遅れた

次世代のカスタマーサービス

Benioff氏 Salesforce.comの会長兼CEO、Marc Benioff氏

 Service Cloud 2は、9月に東京都内にて開催された「Cloudforce Japan」にて既にデモが公開されていた。Benioff氏が「次世代のカスタマーサービス」と呼ぶこのサービスは、インターネットのクラウド上にあるナレッジを企業のカスタマーサービスと統合するものだ。

 「製品について何か聞きたいことがある場合、カスタマーサービスに電話するのもひとつの手段だが、今ではユーザーは、Googleで検索したりQ&AのコミュニティサイトやTwitterで質問したりして、企業を介さずに解決することが多い。企業は閉じられた世界のカスタマーサービスに投資を続けているが、ユーザーはオープンなインターネットの情報を頼りにしているのだ」とBenioff氏は述べ、現在のカスタマーサービスの問題点を指摘した。

 ユーザーが求めているインターネット上の情報を、企業側からも提供できるようにするのがService Cloud 2だ。Service Cloud 2を使えば、TwitterやFacebook、Q&Aサイトなどの情報を企業のカスタマーサービスと統合できるようになる。

 デモでは、Dellの事例が紹介された。DellはService Cloud 2を利用してクラウド上のさまざまな情報をナレッジベースとして蓄積している。情報の入手先はQ&AサイトやFacebookなどさまざまだが、Service Cloud 2上ではこれらの情報にランク付けもでき、ユーザーに最も適切な答えをサポートページで提供できるようにしている。

 また、ユーザーがDellのサポート情報にアクセスする方法もさまざまだが、「例えばTwitter経由でDellのサポートにユーザーから問い合わせが来たとする。その質問に対する最適な答えがナレッジベースの中にあるFacebookから引き出した情報だとすると、ユーザーにその情報が書かれているリンク先をTwitter経由で返信する。情報を引き出すことも、ユーザーへの返答を送ることも、すべてService Cloud 2というひとつのアプリケーション上でできるのだ」と、デモを担当したSalesforce.com プロダクトマーケティング担当 シニアバイスプレジデントのKraig Swensrud氏は述べた。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]