マイクロソフトは11月9日、シニア層向けICT(Information & Communication Technology)利活用の推進に向けた新しい施策「アクティブシニア推進計画」を発表した。この取り組みは、同社が推進している企業市民活動の取り組みのひとつ。ICTの利活用により日本社会に貢献することを目指している。
アクティブシニア推進計画は、アクティブシニアがICTを使いこなすことで、デジタル時代を豊に、生きがいを持って暮らせるようにするためのマイクロソフトの新しい取り組み。政府や自治体、シニア支援団体、パートナー企業、NPOなどのパートナーと協力することで、必要なサポートを提供する。
この取り組みでは、アクティブシニアがICTの利活用により社会に貢献できることに「気づき」、ICTを活用するためにPCの「相談と購入」をサポートし、楽しみながらICTを「学び」、分からないことを「質問」、より積極的に「活用」することで、その成果を発表し、モチベーションを向上させる「発表と交流」の場を提供、さらに新しいことに「気づく」という一連のサイクルの実現を目指している。
マイクロソフトの執行役専務 デジタルライフスタイル推進 OEM担当、真柄泰利氏は、「これまでにも、ICTマスターやICTスクール、ICT検定をはじめ、大分、宮城、徳島などでのシニア向け施策、Windows VistaやOffice製品を安価に提供するシニア割パックなどの取り組みを行ってきたが、連帯感がなかった。アクティブシニア推進計画は、これまでの取り組みを融合した取り組みだ」と話す。
マイクロソフトではまた、アクティブシニア推進計画をより価値あるものにするために、施策の提言やコンセプトの立案、実施結果の評価・検証、改善提案などを行う「アクティブシニア推進計画アドバイザリボード」を設立。四半期ごとに会合を行うことも明らかにした。
ボードメンバーは、独立行政法人メディア教育センター理事長の清水康敬氏を座長に、ジャパネットたかた代表取締役社長の高田明氏、お笑い芸人でNPO法人 笑集会 代表の若井ぼん氏など8名で構成されている。
来日中のMicrosoft最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏は、「長寿化で社会と関わりを持つ期間がより長くなってきた。私の父も高齢化と共に難聴を患ったが、PCを使ってチェスをすることで、仲間とのコミュニケーションを楽しんでいた。我々は、全国IT推進計画で8000社以上の中小企業にコミュニケーションの場を提供した実績がある。この経験を生かし、アクティブシニア向けの取り組みにも貢献できるだろう」と語った。
Microsoftでは現在、PCが利用できる環境にない開発途上国の50億人に、社会的、経済的な機会を継続して提供する「Microsoft Unlimited Potential(UP)」プログラムを展開している。このUPプログラムを日本向けにアレンジしたのが「UP-デジタルインクルージョンの推進」で、誰もがITの恩恵を享受できる社会の実現を目指している。
UP-デジタルインクルージョンの推進では、これまで「NPO-J」「Academic-J」「全国IT推進計画(SMB-J)」「イノベーティブガバメント(IG-J)」の4つの柱で、さまざまな支援を行ってきた。今回発表されたアクティブシニア推進計画は、UP-デジタルインクルージョンの推進の5つ目の柱となる。
マイクロソフトの代表執行役社長、Darren Huston氏は、「2年半前にPLAN-Jを発表し、投資の拡大、技術革新、パートナーシップの3つの取り組みで日本社会に貢献してきた。今後は、企業市民活動への投資を倍増するほか、技術革新やパートナーシップを強化、新しい“ブランド”であるアクティブシニア推進計画により、さらに日本社会に貢献していきたい」と話している。
「モノ売りだけでは空しい。モノを売ってどれだけ人を幸せにできるかが重要。カラオケマシンを購入して仲直りした嫁と姑、デジカメを買ってガンを克服した少年、さまざまな手紙をもらった。PCの販売も必ず社会に貢献できる。そのための支援をしたい」と挨拶したジャパネットたかたの高田社長。
「営業で佐渡島に行って、インターネット放送を体験した。PCの習得までには悪戦苦闘したが、多くのことを学んだ。PCは機械にすぎないが、その両端には人がいて、人と人のコミュニケーションがある。インターネットには無限の可能性を感じた」と話し、会場を笑わすことも忘れなかった若井ぼん氏。
会場に集まったアクティブシニアと一緒に記念撮影するMicrosoftのSteve Ballmer氏など。
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