シマンテックは11月27日、全世界を対象として行った「State of the Data Center Research」(英語版)レポートを発表した。
調査結果によると、データセンター管理者の最大の解題は、厳しい社内のサービスレベル契約(SLA)、データセンター自体の拡張、そして人材確保であることが明らかになった。予算の増加はデータセンターの成長に追いついておらず、またデータセンターに求められるスピード、機敏さ、そして可用性は増加の一途をたどっているという。
回答者の65%は自社内に正式な内部用のSLAが存在すると報告するとしており、32%は要求されるサービスレベルが急速に増大していると回答した。また51%は、要求されるサービスレベルを満たすことが過去2年間でより困難になったと回答している。
またGlobal 2000にランクされている企業は、データセンターの複雑さに対応するため年間66億ドル(約7260億円)を費やしていることも判明した。回答者の52%は自社のデータセンターは現在、人員不足の状態にあると回答しており、回答者の69%は自社のデータセンターが少なくとも年率5%で拡張し、回答者の11%は20%で拡張していると回答した。
さらに、回答者の90%はサーバの仮想化について少なくとも検討を行っており、50%は仮想化を導入している。また91%はサーバの統合について少なくとも検討を行い、58%は統合を実施しているなど、特に米国を中心として回答者の過半数は、サーバの仮想化と統合が最大のコスト抑制のための戦略と見なしている。
データセンターの課題としては、回答者の86%が適切な人材の発見に困難を覚えていると回答し、68%は人材不足が問題である理由としてデータセンターの管理が複雑すぎると回答した。また60%はスタッフが持つスキルセットの幅が狭すぎると回答、57%は従業員が持つスキルが現在のニーズに合っていないと回答するなど、人材不足を課題として挙げている。
調査は、9月に米調査会社Ziff Davis Enterpriseにより行われた「Global 2000」にランクされている企業や大規模な公共事業体のデータセンター管理者に対して実施されたもの。