ミラクル・リナックスは11月7日、Linuxディストリビューションの新版となる「MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside」の出荷を始める。価格は6万3000円。
V4.0は、Linux普及団体であるOSDL(Open Source Development Labs)が2005年9月に定めた通信事業者向け仕様「CGL 2.0.2」の機能を実装している。ミラクル・リナックスは、通信事業者での利用を促進する考えだ。またV4.0では、デュアルコア、従来のBIOSに代わるファームウェアである「Extensible Firmware Interface」などの米Intelの最新技術をサポートしていることから、大企業での利用も促進させていく。
またミラクル・リナックスでは、中小企業での利用を強化していく。ウェブやメール、ファイルなどのエッジ系サーバでWindowsからの移行、中小規模システム構築を検討する中小企業などの顧客向けに、1CPU、1コアでの利用に限定した「MIRACLE LINUX One V4.0 - Asianux Inside」を12月12日から出荷する。価格は3万7800円。
ミラクル・リナックスでは、V4.0を単体製品として販売するほかに、サポートサービスが同梱される「バリューパック」も12月12日から出荷する。バリューパックはサポートを受けられる期間が1年、3年、5年と分かれており、1年版が18万9000円、3年版が47万2500円、5年版が75万6000円となっている。
また同社はバリューパックについて、12月12日から2006年3月31日までの期間限定で、それぞれ割安な価格で販売する。1年版が15万7500円、3年版が42万円、5年版が68万2500円。
V4.0は、Linuxカーネル2.6を採用した「Asianux 2.0」を元にしたディストリビューションだ。Asianuxはミラクル・リナックス、中国のRed Flag Software、韓国のHaanSoftが共同開発している。