SAP AGは4月22日〜25日までの4日間、ジョージア州アトランタのGeorgia World Congress Centerにおいて、約1万5000人のユーザー、パートナーなどを集めたユーザーカンファレンス「SAPPHIRE '07 Atlanta」を開催している。
実質的な開幕となる4月23日の夕刻、基調講演に同社の共同設立者で監査役会の議長を務めるHasso Plattner氏が登場。“イノベーション”と“スピード”、そして“成功”をテーマに講演を行った。
SAPの共同設立者で監査役会の議長であるHasso Plattner氏。
「それでは授業を始めよう!」と講演をスタートしたPlattner氏は、自身が考える今後のテクノロジの構想をステージ上の巨大な黒板に次々と描き出して見せた。特に後半、「Business Intelligence Accelerator」の話しになるとヒートアップ、予定時間の1時間を約30分超える基調講演を展開した。
「今日の授業は“安定性”と“革新”がテーマだ」とPlattner氏。ビジネスシステムにおいて安定性を確保しながら革新していく、この相反するテーマをいかに実現していくかは、SAP Business Suiteの開発テーマでもある。
つまり、インメモリデータベースやリードタイム分析、イベントドリブン、オンデマンドサービス、コミュニティなど、さまざまな“新しいアイデア”をいかに統合し、安定性の高いシステムを実現するがポイントとなる。
そこで重要となるのがSOA(サービス指向アーキテクチャ)であり、「新しいアイデアをコンポジットアプリケーションとしてマッシュアップできる仕組みを実現することが必要になる」とPlattner氏は言う。
SAPでは常々、IT化する部分が企業にとって競争力とはならない部分にはベストプラクティスを採用し、競争力になる部分についてはコアコンピタンスを貫くべきと主張している。
基盤となるITインフラには共通インフラを採用し、その上で稼働するサービスについてはコンポジットアプリケーションをビジネスの変化に合わせて柔軟に組み合わせる。つまり同社が提唱する「エンタープライズSOA」の実現だ。
このとき基盤となるのが、「SAP ERP 6.0」だ。SAP ERP 6.0は、2007年3月まで「mySAP ERP 2005」と呼ばれていた製品。3月に「SAP ERP 2005」に名称が変更され、さらに今回のSAPPHIRE '07 AtlantaでSAP ERP 6.0に変更された。
SAPでは、SAP ERP 6.0をコア機能として位置づけ、2005年〜2010年の期間は機能拡張を行わず、拡張パッケージによりイノベーションを実現するという製品リリース戦略を発表している。
この発表は、「基盤部分のソフトウェアは5年に1度程度のアップデートにしたいが、ビジネスのイノベーションは四半期ごとにしたい」というユーザー企業のジレンマを解消することが目的であり、Plattner氏の講演内容とも合致する。
「SOAをベースに新しいアイデアを統合し、SAP Business Suiteに組み込むことで、変化に柔軟かつ迅速に対応できる仕組みを実現することが可能。顧客企業に大きな価値をもたらすことができる」(Plattner氏)
巨大な黒板を使ったエンタープライズSOAに関する授業(基調講演)でSAPのHasso Plattner氏が熱弁をふるった。
関連情報
-
SAPジャパン、「SAPPHIRE'07」を宮崎県のシーガイアで10月に開催
SAPジャパンは、シーガイア(宮崎県宮崎市)において統合イベント「SAPPHIRE'07 Miyazaki SEAGAIA」を開催する。期間は2007年10月28日〜31日の4日間、約1000人の入場を見込んでいる。 - シード、基幹システムをOracleから「SAP ERP」に移行--内部統制や薬事法対応に基盤の再構築
- SAPジャパン、内部統制評価プロセスの自動化・効率化ソフトを出荷
- 次期CEO候補とも目されたシャイ・アガシ氏、SAPを退社へ
- オラクル、SAPをスパイ行為で告発--機密情報を不正に持ち出した疑い
- SAP、CeBIT見本市で中小企業向け戦略をアピール
- 統合GRC製品を提供できるのはSAPだけ--好調なSAPの内部統制ビジネス
- SAPジャパンが支援するチームが世界大会へ!--子どもたちのロボット協議会「ファーストレゴリーグ」
- SAP、カガーマンCEOとの契約を2009年5月末まで延長
- 「2006年は社長に就任して18カ月で最高の業績と成長」--SAPジャパンのエンスリン社長
- SAPジャパン
- SAP
「経営が知るべきバズワード」 の新着情報
-
インフォア、“二重帳簿なIFRS”に対応する「複数元帳」機能を提供へ
日本インフォア・グローバル・ソリューションズは、国際会計基準(IFRS)に対応したコンポーネント「Infor Advanced General ... - NECと日本オラクルが協業を強化--中小規模向けワンストップDWHソリューションを提供
- アステラス製薬がWindows 7を早期導入する理由--バルマー氏がCIO向けに講演
- Hadoopが秘める可能性:オンプレミスでもクラウドでも使えるプラットフォームの魅力
- CTC、シンクライアントシステム拡充--Windows Server 2008 R2の仮想化技術活用
- 経営が知るべきバズワード 一覧へ »
「ソフトウェア」 のバックナンバー
-
インフォア、“二重帳簿なIFRS”に対応する「複数元帳」機能を提供へ
日本インフォア・グローバル・ソリューションズは、国際会計基準(IFRS)に対応したコンポーネント「Infor Advanced General Ledger(AGL)」を発表した。出荷開始は2010年2月末を予定している。 -
「Thunderbird 3」のリリース候補第1版、来週にも公開へ
-
Mac用仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 5 for Mac」がリリース
-
「Firefox 3.6」は当初の予定通り12月にリリース--モジラ幹部が明言
-
富士ゼロックス、プリンター管理の統合ソフトを発表--運用管理を低減
- ソフトウェア 一覧へ »
-
企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- パンデミックでも社員を守り業務継続を支援する
- 圧倒的なWeb会議市場シェアを誇る「nice to meet you」のご紹介
- 新型インフルエンザ等のパンデミック時に対応できるユーザー認証のあり方と仕組み
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- 中堅企業におけるテクノロジーと成長
- 日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- 異種データベースサーバ統合による戦略的コスト削減のススメ
- ITコスト削減の傾向と対策 〜情報システム部様限定〜
- 最上級のブレードがこれだ!導入実績豊富な製品で構成され、仮想化環境に最適化し...
企画特集
-
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み
-
3.Composer概要
Intel Parallel Studioの一部であり、並列プログラムを実装するために役... -
4. Inspector概要
Intel Parallel Studioの一部であり、順次および並列プログラムでメモリ...
