日立製作所は10月1日、バッチジョブ分散処理ソフトウェア「uCosminexus Grid Processing Server」を10月15日から販売することを発表した。基幹系システムでのバッチ処理の高速化とバッチ業務の分散実行の構築・運用簡易化を実現できるとしている。価格はサーバソフトが105万円から、クライアントソフトが31万5000円からとなっている。
uCosminexus Grid Processing Serverは、バッチ処理をデータが分散配置された複数のサーバで並列に実行させることで、バッチ処理時間を短縮できるという。小規模構成から始めて、処理量に応じてきめ細かにサーバを追加できることから、IT投資の適正化を図れるとしている。
ジョブを分散並列実行することで、一部のジョブでエラーが発生した場合でもすべてのジョブをやり直す必要がなく、対象のジョブだけを再実行することができる。ジョブの実行前にサーバ障害を検知すると、自動的に別のサーバで実行することもできるとしている。
uCosminexus Grid Processing Serverが分散実行する複数のバッチ処理は、ジョブ管理ソフトウェア「JP1/Automatic Job Management System 3(JP1/AJS3)」のジョブ定義と同じ操作で、1つのジョブとして定義できる。ジョブ実行時には、複数に分散した処理を、1つのバッチ処理を扱うようにシンプルな操作でJP1/AJS3から運用できる。
日立では、業務の高度化や複雑化などで、企業が扱うデータ量は増大しており、大量データを一括で処理するバッチ処理の処理時間が増加する傾向にあると指摘。またビジネススピードが加速することで、バッチ処理時間短縮に対するニーズも高まっていると説明している。