Novellの広報担当であるBruce Lowry氏は米国時間5月23日、当地で開催の「Open Source Business Conference」において、NovellがまもなくSECに提出する年次報告書とともに、Microsoftとの特許関連の提携について詳細を明らかにする予定だ。この報告書は、Novellのストックオプション報酬制度に関する調査が原因で棚上げになっていた。
Lowry氏はパネルディスカッションで、「SECへの提出書類は5月末までに提出する。Microsoftとの合意についても添付書類として公開する」と述べた。ただし、契約は詳細の一部に編集を加えることになるという。
今回発表される予定の詳細は、NovellとMicrosoftが2006年11月に発表して論議を呼んでいる特許関連の提携の核心部分となる。この提携の下、顧客がMicrosoftによる特許侵害訴訟を心配することなくNovellの「SUSE Linux Enterprise Server」を使用できるクーポンを販売することにMicrosoftが合意している。この提携にはさらに、ディレクトリソフトウェア、オフィス文書フォーマット、仮想化ソフトウェアの相互運用性を実現することも含まれている。
Novellはオープンソース支持者から批判を受け、例えば、Red Hatの顧問弁護士であるMark Webbink氏などはこれを「妥協策」だとしている。そして、このようなことを今後禁じるオープンソースライセンスの策定作業も始まった。さらに、Linuxなどの各種オープンソースソフトウェアが自社所有の235件の特許を侵害しているとMicrosoftが先週訴えたことにより、この論争は新たな局面を迎えている。