NECと日立製作所は3月27日、Linuxをはじめとするオープンソースソフトウェア(OSS)に関する協業について合意したことを発表した。アプリケーション開発・運用管理を支援するOSSミドルウェア関連ツールなどの共同開発を進めていく。
まずは、NECのデータベース(DB)メンテナンスツール「InfoFrame DB Maintenance」の日立への導入、日立の統合システム運用管理ソフト「JP1」とNECのDB監視ツール「InfoFrame DB Monitor」との連携ソリューションの開発などを行い、順次、範囲を拡大していく。協業の成果となる各種製品やツールは、OSSミドルウェアの構築・運用サポートを支援するサービスとあわせて、両社からそれぞれ提供していく。
両社では従来から、OSSコミュニティーの一員として、Linuxシステム障害時のメモリ解析支援ツール(カーネルクラッシュダンプ)などの高信頼化機能の開発を進めてきているが、今回は、Linuxシステム障害発生時の処理経過をトレース情報として採取、障害解析を可能とするカーネルトレース機能の開発を共同で推進していく。
必要な時にだけトレース情報を採取する機能や、採取するトレース情報を定義する機能、トレース情報の採取にかかるオーバーヘッドを低減して、システム性能に与える影響を最小限にする機能など基盤機能を強化する。加えて、実際の障害解析に効果的なトレース情報の取得個所の検討など、利用技術についても確立していくとしている。