日本ネットワーク・アプライアンス(ネットアップ)はこのほど、ISP大手ぷららネットワークスの会員向け認証データベース(DB)の新システムにネットアップのストレージシステム「NetApp FAS3000」シリーズが採用されたと発表した。10月から本格稼動を開始している。
今回構築された会員認証DBシステムは、UNIXサーバとFAS3000、「Oracle Database 10g Enterprise Edition」、「Oracle Real Application Clusters(RAC)」という組み合わせとなっている。導入されたFAS3000は、クラスタ構成で総容量は4テラバイト。RACは2ノード構成となっている。
従来のUNIXサーバとFC-SANを組み合わせたシステムでは、SAN運用に高度な管理スキルが必要で、それに伴う運用費用の増大が課題となっていた。
ぷららネットワークスでは、200万人を超える会員のネット接続を支える会員認証DBシステムにおける運用管理の簡素化と性能向上を目的に新システムへの移行を検討し、管理が容易で高性能なNASの採用を決定した。
新システムではストレージシステムをFC-SANからNASに移行することで、ファイルシステムとしてデータへのアクセスが可能になり、ストレージに特化した特別な知識を必要としない容易な運用管理を実現している。
また、読み出し書き込みの高速化で、1秒間に処理できる会員認証数が従来システムより3倍以上に向上したとし、同時に会員認証ログのバッチ処理にかかる時間も、従来までと比較して約4分の1まで短縮しているという。