日本生命保険相互会社(日本生命)は、日本IBMと協力してデータセンター内の空調電力の最適化に取り組み、年間消費電力を約24%削減した。これは、年間約172万kWhの空調電力削減となり、CO2換算で年間約610トンの排出量削減に相当する効果だとしている。日本IBMが6月11日に発表した。
データセンターのグリーン化にあたっては、日本IBMの大和研究所が持つベストプラクティスを基に、ファシリティー関連の経験を持つ同社のグリーン・ファシリティー部門がサービス提供を担当。具体的には、データセンター内の温度分布や空調機の稼動状況などに関して現状を調査し、大和研究所独自のシミュレーション方法により温度や気流の分布を可視化。その上で、機器の安定稼働や効率的な空調環境などの観点から、最適な空調機の配置や風量の調節などを策定し、データセンター内に適用したという。
日本IBMと日本生命は今後、第2弾として、効率的な空調環境を維持する取り組みを始める予定だという。更なる効率化の取り組みとして、データセンター内で動的に変化する温度情報をIT機器や温度センサーから収集し、リアルタイムに空調の給気を自動制御する「ダイナミック空調コントロール」の導入を検討するとしている。