XMLを使うとなぜいいの?

穴沢悦子(インフォテリア)

2006-06-30 15:45

 某IT企業に入社したばかりの初美は、ITの勉強も兼ねて自分で撮影した数十枚に及ぶ写真とその写真のコメントを自力でウェブサイトに公開してみようと一念発起。大学の先輩で現役ITエンジニアの秀人にどうやって写真データを維持、管理、公開したらいいのかを相談してみた。

登場人物
初美(22歳)秀人(25歳)
初美(22歳) 今年某IT企業に就職
ITエンジニア歴3年
秀人(25歳) 初美の大学の先輩
ITエンジニア歴3年

秀人:ウェブ上に表示されているデータがHTMLというデータ形式で作成されていることは知っているね。例えば、このセントポーリアの写真ファイル(セントポーリア.jpg)をこんなふうにウェブ表示するHTMLを記述してみよう。

初美のフォトアルバム
HTMLコード

秀人:HTMLでは、<HR>や<TR>などのいろいろなタグでそれぞれのデータのウェブ表示フォーマットが指定できるんだ。たとえば<TABLE>タグを使うとテーブル形式でデータを表示することができる。<BR>タグを使うと改行、<HR>タグを使うと罫線表示ができる。

初美:すごーい。じゃあ、あとはこのHTMLデータを写真枚数分繰り返し、繰り返し記述していけば全部の写真が掲載できるのですね。

秀人:うーん……。確かにそうなんだけれど、最近はこういう繰り返しデータを直接HTML形式で持つのではなく、データの部分はXML形式で持つことが多いんだ。ほらこんなふうに。

XMLコード

秀人:XMLデータの場合には、各データがどういう意味を持つデータなのかをタグで指定するんだ。たとえば、“2006/04/01”というデータは“撮影日付”だから、“<撮影日付>2006/04/01</撮影日付>”と記述するわけだ。HTMLの場合にはあらかじめ決められたタグの名前(<TABLE>など)を使うのだけど、XMLの場合にはタグの名前はそのデータの持つ意味がわかるように自分でネーミングするんだ。

初美:なるほど、この形式だと、各データがどういう意味を持つデータなのか分かりやすいですね。でもこれだとHTMLのように、各データをきれいなフォーマットでウェブに表示することはできなくなるのですか?。

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