前回は、具体的にデータベースに格納されているデータの参照するSQL(SELECT) についてお話しました。今回はまず、データの追加や更新、削除といったデータの操作をSQLで行う時には、どういう命令をすればよいのかをお話していきます。
データの更新(UPDATE)
データベースに格納されているデータを更新したいときに使うSQL文はどう書くのでしょうか?データの内容を更新する場合は、SQLの命令で「UPDATE」を使います。データの更新を行うUPDATE文は次のような構文になります。
UPDATE文ではSET句を使って、更新する列と更新する新しい値を指定します。例を挙げると、図1にあるような例のクエリーになります。
この例では、1つのデータ(EMPNO=300)のみがWHERE句で指定した条件に一致します。ですので、EMPNOが300の行のSALARY列のデータが2000に更新されます。もし、複数の行が一致する場合、一致する全てのデータが更新されます。WHERE句は指定しないこともできますが、その場合、表に格納されている全ての行が更新の対象となります。
データの削除(DELETE)
次は、データを削除するときに利用するSQL文です。表に格納されているデータを削除する場合は、SQLの命令で「DELETE」を使います。DELETE文は次の構文になります。
DELETE文は、SELECT文に似ていませんか?SELECT文にあった列の指定がDELETE文にはありません。DELETE文は、WHEREで指定された条件にあった行を削除するのに使います。
この例でも、1つのデータ(EMPNO=300)のみがWHERE句で指定した条件に一致します。UPDATE文と同じように、複数のデータが一致する場合は、一致する全てのデータが削除されます。WHERE 文を指定しない場合は全行が削除されてしまいますので、「本当は1行削除するはずが…」なんてことがないように気を付けてください。