Java IDE新潮流--第1回 Javaエディタが大幅強化:NetBeans 6.0

竹添直樹(NTTデータ先端技術)

2007-06-01 19:47

 Java開発の現場では利用があたりまえになってきたIDE(統合開発環境)、この流れに大きく貢献したのがEclipseだ。従来の重くて使えない、というIDEのイメージを払拭し、無料で公開されるオープンソースソフトウェアであったこともあり、現在も人気の高いIDEだ。

 このまま、Eclipseの独壇場になるのかと思えたIDEも、ふたを開けてみればオープンソースソフトウェアのEclipseとNetBeans、商用製品ではOracle JDeveloperやIntelliJ IDEA、Eclipseベースの商用製品としてIBM WebSphere StudioやBorland JBuilderなど、様々なIDEがしのぎを削っている。

 この連載では、こうしたIDEのなかでもとくに活気のあるIDEを取り上げ、IDEを巡る最近の流行に焦点をあてる。特に、先の2007 JavaOne Conferenceでプレビューの公開されたNetBeans 6.0を中心に、EclipseのオールインワンパッケージであるMyEclipse、NetBeansと同じくJavaOneでプレビューされたOracle JDeveloper 11gを取り上げ、それぞれの特徴を紹介する。

 では、早速NetBeansから見ていこう。バージョン6で大幅な進化を遂げたコーディング支援機能、GUIの設計機能、Ruby on Railsのサポートという順で取り上げる。

 ご存知の通りNetBeansはEclipseと双璧をなすオープンソースのJava統合開発環境だ。NetBeans 6.0には以下のように非常に多くの新機能が含まれている。

Javaエディタの改善

  • Ruby/JRuby/Ruby on Railsのサポート
  • Swing Application Framework、Beans Bindingのサポート
  • プロファイラの統合
  • Webページ、画面遷移のビジュアル編集
  • モバイル開発支援機能の統合
  • SOA対応機能の統合
  • UML設計機能の統合

 本稿ではこれらの新機能の中でも特にJava開発者にとって最も重要なJavaエディタを中心としたJavaのコーディング支援機能の新機能に触れてみよう。

 これまでNetBeansはEclipseと比較して、「高機能だが肝心のJavaソースコードのコーディング効率で劣る」と言われ続けてきた。Eclipseの強力なJavaエディタと比較するとNetBeansのエディタは確かに使いにくいものだった。そのためNetBeans 6.0ではJavaエディタに大幅な改善が加えられている。まずはここをひとつずつ見ていこう。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]