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コンシューマITからSaaS、エコ、IT組織の再編まで--今後5年でガートナーが注目する4つの分野

山下竜大(編集部)
2007/08/28 12:00

SaaSによりアイデアひとつで新しいビジネスを生み出せる

 「個人的な意見も含まれているが、今後のIT業界は、“いかに安く、早く、簡単に(テクノロジを実装するか)”というキーワードのもとにビジネスを確立していくことが重要。経営変化に即応できないソリューションを企業は採択しなくなるだろう」(山野井氏)

 実際、SaaSが注目されている背景のひとつはそこにある。SaaSにおけるビジネスモデルに対する関心は高くなっており、ASPモデルを1度でも採用したことのある企業の6割はSaaSを導入したいと答えているという。

 もっとも現状は、人事の一部とか、オフィス系、フロントエンド系の一部など、小さなところからスタートすることによりSaaSの導入は広がっていくと思われる。一方、こうしたサービス化の流れに対して、その品質を可視化する必要性は高まる。

 「サービスの“見える化”を推進することで、良いところは伸ばし、悪いところは改善する仕組みの確立が必要。これにより、次に必要なステップが見えてくる。目先のバズワードに踊らされず、“サービスは人なり”という原点を忘れるべきではない」(山野井氏)

 一方、グローバルソーシングについても、中国、インドをはじめ、最近ではベトナムやブラジルなどが取り上げられてはいるものの、現状の委託額はITサービス全体の数パーセントでしかない。プロジェクトにおいて、オフショアでコストを削減するにしても、数パーセントでは、あまり効果は期待できない。

 むしろ、「言葉やカルチャーのボトルネック解消に苦慮するくらいならば、九州や北海道など、日本国内の地方プロバイダーの方が速いスピードで活性化されるのではないか」と山野井氏。

 将来、潜在顧客は国内にとどまらず世界中に存在するようになる。特に、マイクロビジネス(少額取り引き)は今後無視できないビジネストレンドになるだろう。そのためには、「日本市場はもちろん、世界のどこに顧客がいてもビジネスを成立させることができる仕組みが必要になる」(山野井氏)

 これまで国境を越えたグローバルなコラボレーションを実現するためには、莫大な投資を行う必要があった。しかし、コンシューマITやSaaSなどの仕組みを有効に活用することで、「ひとつのアイデアが、いつでも、どこでも、さまざまなビジネスを生み出すことができるような突破力を、ITが提供してくれる」(山野井氏)ようになる。

 これはすなわち、企業規模に関わらず強い企業が誕生する可能性をも示唆している。

 「日本の中堅・中小規模の企業においても、優秀な人材やテクノロジを持っている企業は数多くある。こうした企業が、世界規模のコラボレーションや迅速・低価格なIT調達を実現することで、日本市場はもちろん、グローバル市場で成功できる可能性は高くなるだろう」(山野井氏)

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