「コンセプトカーならぬ、コンセプトデータセンターを」--グリーンITのススメ

藤本京子(編集部)

2008-03-25 12:00

 環境問題への認識が高まる中、ITベンダーはより環境にやさしい製品を提供する取り組みを進めると同時に、製造工程でのエネルギー効率化にも注力している。それが、「グリーンIT」への動きだ。Forrester Researchでシニアバイスプレジデントを務めるChristopher Mines氏は、グリーンITに関する調査を担当している。そのMines氏に、企業のグリーンITに対する取り組みや、グリーン化を進めるにあたって何をすべきかを聞いた。

Mines氏 Forrester Research シニアバイスプレジデントのChristopher Mines氏

 Mines氏は、実際にはグリーンITを推進している企業でも、それを積極的にアピールする企業は多くないと指摘する。その理由として同氏は、「トレンドに飛びついているように見られたくないことがひとつ。また、企業は現在のビジネスを優先しつつ徐々にグリーン化を進めているため、大きな変化として見えにくいことも理由だ」と話す。

 グリーン化の動きが表面化していないとはいえ、「実際には多くの企業が製品の製造工程や社内のオペレーションなどでグリーン化を進めている」とMines氏は話す。こうした小さな努力が日の目を見るまでには時間がかかるが、意識向上のためにも「ぜひ積極的にアピールしてもらいたい」とMines氏は言う。

IT業界にも「コンセプトカー」を

 グリーンITへの意識を高める方法のひとつとして、Mines氏は「コンセプトカー」ならぬ、グリーン化された「コンセプトサーバ」や「コンセプトデータセンター」を開発すべきだと主張する。コンセプトカーは通常、製品化の予定は見えていないものの、未来の車の姿をユーザーにイメージさせると共に、エンジニアの技術力を披露するものでもある。

 コンセプトIT機器を開発するにはコストがかかる上、商用化までの時間も見えない。それでもMines氏は、「自動車業界ではコンセプトカーの開発は当たり前。それと同じことがなぜIT業界では起こらないのか」と疑問を投げかける。「グリーン化への意識向上のためにもぜひグリーンITをテーマとしたコンセプト製品を作るべきだ」(Mines氏)

 グリーン化への取り組みで目立つ企業のひとつにIBMがある。同社は、グリーン化推進プロジェクトとして「Project Big Green」を立ち上げ、高効率性電源や冷却技術などをはじめとするエネルギー効率化を目指している。プロジェクトを立ち上げて以来、IBMが発表する新製品にはグリーン化をアピールした製品が多くなっているのも事実だ。

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