Microsoftは米国時間10月28日、Professional Developers Conference(PDC)において初めてWindows 7を公に披露した。しかし公開されたほとんどすべてが消費者を対象にした機能であった。これはWindows 7が何かを企業向けには用意していないということを意味するのか?
Microsoft関係者は、本日のPDC基調講演では強調されていないが、Windows 7には企業向けの機能も含まれる予定だと述べている。
(MicrosoftがPDCの参加者に配布しているWindows 7のM3プレベータビルドに関するスクリーンショットやさらに詳しい情報については、ZDNetのブログ仲間であるEd Bott氏のブログをチェックしてほしい。ActiveWinはWindows 7 M3プレビューについて充実したレビューを掲載している。Paul Thurrott氏は、Windows 7 M3のほかにWindows 7 Server 2008 R2プレベータに関するレビューも出している。)
筆者はWindows Product Managementのコーポレートバイスプレジデントを務めるMike Nash氏に、企業向けには何が登場するのかと質問した。起動スピードの向上、最大256のプロセッサのサポート、そしてさらに粒度の細かい「User Account Control」管理といった全てのユーザーに便益を与えるような基本的な変更は別としてだ。
Nash氏は次のように述べた:
- Branch Office Caching(ホステッドサーバキャッシング)
複数のモニター、その他を管理するための新しいデスクトップイメージングツール。- 持ち運びできるBitLocker――取り外し可能なUSBドライブのための暗号化
- AppLocker――どのアプリケーションをどのマシン上で利用できるかを認証することに関するコントロールの改善
- Direct Access――
RPC over HTTPSは、ユーザーがそのドメインへの認証を可能とし、VPNなしでアプリケーションやリソースにアクセスできるように修正される。筆者はこれを正しく説明していなかった。Microsoft関係者は、「これはRPC over HTTPSには関係していない。これはインターネット接続があればどこからでも、リモートPCが企業ネットワークに接続し続けることを可能とする新ソリューションである。ここからDirect Accessのさらなる詳細がわかる。 - ネイティブバーチャルハードディスク(VHD)サポート
(これらの機能すべてがWindows 7プレベータビルドで使用できるとは思わない。はっきりさせるためにこれをMicrosoftに質問する予定だ。)
アップデート:Microsoftはこれらの全ての機能がM3ビルドに含まれる予定だと述べた。そしてDirect AccessとBranch Office Cachingが機能するためにはWindows Server 2008 R2が必要となるという。Windows Server 2008 R2のM3は、Windows 7 M3プレベータビルドとともに、28日にショーの参加者に配布されている。
Microsoft関係者は28日、Windows 7のM3プレベータはPDCの参加者、そして11月初旬のWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)の参加者、またその他にも選ばれた外部テスターによるグループに提供されると述べた。これはアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を完備したビルドと考えられている。
機能を完備したWindows 7の最初のパブリックベータは「来年初め」に予定されていると同社関係者は述べている。(筆者の予想?これは最悪の場合の予定であり、同パブリックベータはいまでも今年のクリスマス前に登場するとみている。)複数のベータを期待しないでほしい:関係者が示唆している内容からすると、ベータが1回、リリース候補が1回、それにRTMが続くとみられる。
Microsoftは今もWindows 7を出荷する時期について公式のガイダンスを変えていない。正式な予定日はVistaが一般に提供されてから3年後とされている。つまり2010年初めということだ。筆者はいまでもそれは最悪のシナリオに基づく予定日であり、われわれはWindows 7を2009年後半までには目にすることになると予想している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ