MicrosoftがVista、つまりかつて「Longhorn」と称していたものを開発していた当時、同社関係者は、次世代WindowsリリースではWindows XPをどのように改良するかを約束するのが大好きだった。
しかしWindows 7となるとMicrosoftは、最終的な製品が比較、評価されるであろう約束を最小限に抑えようとしているようにみえる。とはいえレイバー・デイの週末にかけて、Distinguished Engineerの Michael Fortin氏――Core Operating Systems GroupのFundamentals機能チームを率いる――による投稿のなかで、MicrosoftはWindows 7の触りを具体的にちらつかせた。同記事からは以下の通りだ:
「Windows 7では、第1の目標は、非常に優れたブート時間を体験するシステム数を大幅に増やすことである。研究室で非常に優れたシステムとは、起動時間が15秒を下回るものだ。」
(本稿の見出しに疑問符を付けたのは、Fortin氏はMicrosoftが高度な「研究室内での」起動時間基準を約束するとまでは述べていなかったためである。しかしそのような含意は間違いなく存在する。)
米国時間8月29日の同記事はさらに、MicrosoftがWindows 7でシステムサービス数の削減のほか、Windows 7の全体的なシステムパフォーマンスを改善するための探求の一環として「またCPU、ディスク、メモリの要件も引き下げる」ことをどのように目指しているのかについて言及している。Windows 7は当初Windows XPの一部として導入されたプレフェッチングをさらに強化し、ドライバの初期化でさらに並列処理を取り入れる予定であると、Fortin氏の記事は述べている――Microsoftが初期のシステム起動時間を短縮するために期待している方法がさらに2つ加わった。
MicrosoftはまたPCメーカーと協力し、Windows 7システムのパフォーマンスを向上する方法を教示していると、Fortin氏はブログで述べていた:
「われわれは現在パートナーと密接に協力していることを指摘したい。何十というシステムをチェックした際に、多くの改善の機会があることを発見し、それに変更を加えた。例として、実際のシステムからとれた以下のデータを考えてみてほしい。システムが到来したとき、既製のコンフィギュレーションでは起動時間が〜45秒であった。同じシステムでVista SP1をクリーンインストールすると、一貫して〜23秒の起動時間となった。もちろんクリーンインストールであるから、かなりプロセス、サービスが少なく、ドライバのセットも少し異なるものであった(第1にバージョンが違う)。しかし、われわれは既製のコンフィギュレーションを採用し、最適化して、一貫して〜21秒の起動時間に抑えることに成功した。これはクリーンインストールより〜2秒短縮された。なぜなら最適化されたコンフィギュレーションに一部のドライバやBIOSの変更を加えることができるためである。」
大いにもてはやされた公式の「Engineering Windows 7」ブログは、Microsoftの開発者がオペレーティングシステムを構築することについてどのように考えているか、また一定のトレードオフを行う方法や理由について、多くの情報を提供した。しかしWindows 7の機能に関する具体的な情報はどうか?Microsoftはさらに広範なWindows 7のテストビルドをリリースするまで、根本的なことは何も分かち合うつもりはなさそうだ。Windows 7のテストビルドは10月終わりのProfessional Developers Conference の頃と予想されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ