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MIJS企業訪問(第20回)弥生--業務ソフトの圧倒的ユーザーベースを生かす

日本企業のほとんどは、個人事業所から中堅・中小企業といわれるクラス。その巨大な市場をターゲットに業務ソフトを提供している弥生は、MIJSの中で人材やSaaSなどその活動範囲を拡大する取り組みに力を注いでいる。

宍戸周夫(テラメディア)  2007年12月12日 12時00分

 「業務ソフトというのはどうしてもそれぞれの国の法律という壁がありますので、海外へは進出しづらい面があります。われわれのターゲットにしている中堅・中小企業の業務ソフトは基本的にローカルな商品で、われわれが海外展開しづらいのと同じように、海外ベンダーも日本に進出できないという面があります」(飼沼氏)

 むしろ、MIJSでは技術部会の製品連携に関心がある。主に技術部会に参加しているのは執行役員で製品開発本部担当の藤原修氏だ。

 「技術部会では情報共有を中心にしながら、弥生会計のデータフォーマットを公開し、他社の製品やサービスとの連携をどのように図っていくかを考えています。しかし今後はさらにSaaS(Software as a Service)への取り組みを加速させていきたいと思っています。MIJSには多種多様なソフトベンダーの方が参加しておられますが、その製品提供ではどうしてもインターネットが基盤になってくると考えています」(藤原氏)

 2005年から提供している弥生ネットワークシリーズはSQLベースであり、インターネットのようなグローバル基盤に対応しているわけではない。データ連携という範囲にとどまっている。その“はがゆさ”を払拭するには技術部会の共通インフラへの取り組み、さらにSaaSへの取り組みが必要だという考えだ。同社自身もSaaSへの対応は計画に入っているが、MIJSのSaaSへも「ぜひ、共に取り組んでいきたい」と積極的だ。

 「Web 2.0の世界になると、われわれは会計だけ、われわれはCRMだけというものではなく、一体的にサービスを提供し、そこで付加価値を生み出すことが必要だと思うのです。ですからわれわれもネットワーク化するときに、会計だけという狭い範囲ではなく、広いサービスとして展開できるような取り組みをすべきだと思っています」(飼沼氏)

 同社自身が自社のソフトをSaaSで提供しても、それは現状と大きな変わりはない。デリバリーコストが低減され、中小企業でも利用しやすくなるといっても、ユーザーに革新的な付加価値を提供するものでもない。

 しかしMIJSという枠組みの中で多種多様なソフトを組み合わせて提供することで、ユーザーにこれまでにない広いサービスを提供できる。その一方で、ベンダーにとってもより広いユーザー層に自社の製品を届ける基盤が整う。MIJS参加各社が持つユーザーベースを組み合わせることで、さらにソフト会社が発展する可能性がある。

すべては人の力

 もうひとつ、同社がMIJSの中で積極的に取り組んでいるのが人材についてのテーマだ。人材採用・人材育成部会では飼沼社長が部長として活動している。MIJSの懇親会の席上で人材の問題を訴えたところ、それがMIJSのテーマに取り上げられた。いわば“言い出しっぺ”でこのテーマに取り組んでいるが、課題は山積だという。

藤原修氏 弥生執行役員製品開発本部担当の藤原修氏
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