Twitterのバグを経験したことで、ソーシャルメッセージングツールを仕事の場に導入して、同僚とつながったり、便利に情報を共有するために使いたいと考えている人もいるだろう。すでに社内イントラネットでマイクロブログを試しに使ってみる許可をもらっている人さえいるかもしれない。この記事では、社内ネットワークにソーシャルメッセージングを導入する方法について説明しよう。
Twitterは、ウェブベースの消費者向けアプリケーションとしては素晴らしい環境だが、社内イントラネットでフル活用するために必要なさまざまな機能に欠けるため、企業では利用しにくい(詳細については以下で説明する)。ビジネスにあった形で職場に導入できるマイクロブログツールには、どんなものがあるだろうか。実は、選択肢は多い。
以下で説明する通り、試みが長期的に成功するためには、慎重に選択する必要がある。
最近は職場でWeb 2.0ツールが使われることが多くなってきており(現在ではあらゆる組織の約半分が利用している)、このシナリオは一般的になっている。よいニュースは、2008年にTwitterが大きな成功を収めたことで、ビジネスに焦点を当てた、企業に必要な機能の多く(まだすべてではないが)を備えたマイクロブログアプリケーションが、マイクロブログ界に数多く登場してきているということだ。
マイクロブログとはなにか
Twitterを使った経験のない人には、すでに導入している従来のブログプラットフォームをマイクロブログに使えないのはなぜかと考えるかもしれない。いくつかの例外を除き(目立った例外はWordpressとその無料テーマPrologue 2を使ったものだ)、ほとんどのブログプラットフォームは、単純にその利用法には向いていない。マイクロブログには独特の操作方法があり、これは伝統的なブログと似ている部分もあるが、はっきりと異なるものなのだ。
マイクロブログには、通常のブログとは異なる独特の機能があり(それがマイクロブログ独特の制約である場合も多い)、それらの機能の例には、メッセージの長さの制限(多くの場合、Twitterのように140文字程度の短いメッセージしか許されない)、短いハンドル名とソーシャルメッセージングに向いたユーザープロフィール、自動URL短縮機能の統合、専用のタグ付け機能、デスクトップPCやモバイルプラットフォームで多くの高品質なクライアントの使用を可能にするTwitter互換のAPIなどがある。この急速に進化している新しいタイプのソーシャルメッセージングを導入することを決め、目的にあったツールを使おうとするのであれば、究極的にはおそらく専用のマイクロブログツールを必要とするだろう。
マイクロブログに企業の観点を追加する
ほとんどの企業、特に大企業は、それぞれ独自の要件を持っている。そのような要件には、少なくとも7つの分野があり、マイクロブログプラットフォームがそれらの要件を無視することは、それなりの危険を意味する。それらのニーズはさまざまな理由で生じるが、一般にはセキュリティ、ガバナンス、ポリシーという3つの分野に分類される。それらのニーズの例としては、内部および外部の技術標準や、業界や社内の規則、エンタープライズアーキテクチャのガイドラインなどに合わせる必要があるといったことが挙げられる。
それぞれの企業は独自のルールを持っており、自由の効くウェブ環境を、それぞれの職場のより厳しい制約に合わせる必要がある。あらゆるWeb 2.0ツールは同じ問題に突き当たっている。多くの企業が消費者向けのバージョンのツールを導入していることも確かだが、多くの大企業は、自らの条件に合わせた企業クラスのバージョンの同様のアプリケーションが作られるのを待たなければならないことも多い。
以下に、企業環境でマイクロブログツールが適用されるべき7つの分野を示す。