Appleが2010年最初のMac OS Xのセキュリティアップデートを公開し、12件の重大な脆弱性を修正した。
このアップデートの深刻度はクリティカルにレーティングされており、Macユーザーが音声ファイルや仕掛けのあるウェブサイトを閲覧するとコードが実行される可能性のあるセキュリティホールを修正している。
Appleはセキュリティアップデート2010-001で、OSに同梱されているAdobe Flash Playerのプラグインのセキュリティホールも修正している。
脆弱性の概要は以下の通りだ(編集部注:Appleの説明からの抜粋)。
- CoreAudio(CVE-2010-0036):mp4オーディオファイルの処理においてバッファオーバーフローが存在します。悪意を持って作成されたmp4オーディオファイルを再生すると、アプリケーションが突然終了したり、任意のコードが実行される可能性があります。
- CUPS(CVE-2009-3553):cupsdでuse-after-free(解放後使用)の問題が発生します。 悪意を持って作成されたget-printer-jobs(プリンタジョブの取得)要求を発行することにより、攻撃者がサービスをリモートで拒否することがあります。これは、cupsdの終了後に自動的に再起動を行うことで軽減されます。
- Flash Playerプラグイン(7件の脆弱性):Adobe Flash Playerプラグインにおける複数の脆弱性が原因で、もっとも深刻な場合は、悪意を持って作成されたWebサイトを閲覧すると、任意のコードが実行される可能性があります。この問題は、Flash Playerプラグインをバージョン10.0.42にアップデートすると解消されます
- ImageIO(CVE-2009-2285):ImageIOでTIFF画像を処理すると、バッファのアンダーフローが発生する可能性があります。悪意を持って作成されたTIFF画像を表示すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行される可能性があります。
- 画像RAW(CVE-2010-0037)::DNGのImage RAW処理においてバッファオーバーフローが存在します。悪意を持って作成された DNG画像を表示すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行される可能性があります。
- OpenSSL(CVE-2009-3555):SSLおよびTLSプロトコルに、man-in-the-middle(中間者攻撃)の脆弱性があります。詳細は、http://www.phonefactor.com/sslgapを参照してください。再ネゴシエーションプロトコルへの変更は、現在IETF内で行われています。このアップデートでは、予防セキュリティ措置としてOpenSSLでの再ネゴシエーションを無効にします。Secure Transportはネゴシエーションをサポートしていないため、この問題によるSecure Transportを使用するサービスへの影響はありません。
このアップデートは、Appleのソフトウェアアップデートの仕組みで配布される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ