Microsoft Malware Protection Center(MMPC)が発表したデータによれば、Internet Explorer(IE)を標的とする最新のゼロデイ脆弱性を悪用したマルウェア攻撃で、もっとも打撃を受けたのは中国と韓国のユーザーだった。
この攻撃は米国時間3月9日に見つかったもので、攻撃内容にはトロイの木馬ダウンローダーと悪意を持ったハッカーに乗っ取られたコンピュータへの完全なアクセスを許してしまうバックドアが含まれている。
MMPCによれば、標的の分布は50カ国に及んでいるが、中国と韓国がもっとも大きな標的となっており、米国がかなりの差で3位となっている。以下の図は、侵害を受けたコンピュータの分布を表したものだ。
MMPCは、この攻撃は概念実証コードが公開され、Metasploitなどの公開されている攻撃コードテストツールに組み込まれた直後に急増したと述べている。
保護されていないユーザーは、この脆弱性を悪用しようとする悪意を持って作成されたウェブページを閲覧すると、感染する恐れがある。もしこの攻撃が成功した場合、被害者のコンピューターには多くのマルウェアがインストールされる可能性がある。攻撃の成功後にダウンロードされるマルウェアの多くはトロイの木馬だ。
MMPCは、この攻撃に関連する少なくとも6つのトロイの木馬の亜種を列挙しており、公開されたばかりのIEに対する定例外パッチのリリースと導入によって、悪用の状況は緩和されると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ