このコラムが掲載されるのは10月19日。Windows 7の一般発売まであと3日となった。
企業向けのWindows 7のボリュームライセンス販売は、9月1日からすでに開始されている。マイクロソフトによると、Windows Vistaの時には18社に留まっていた早期採用表明企業が、Windows 7では163社に増えており、導入に前向きな企業が少なくないとする。
一方、コンシューマー分野においても出足は好調で、日本法人前社長であり、現在は米Microsoftでコーポレイトバイスプレジデントを務めるDarren Huston氏は、10月5日に来日した際、「日本におけるWindows 7の事前予約数は、Windows Vistaの発売1カ月後と同じ数量に達している」と、発売前の優待キャンペーンの成果を強調してみせた。
10月22日は深夜0時のカウントダウン発売が一部店舗で行われることになっているほか、週末にかけてイベントが相次ぐという盛り上がりが見られることになる。新聞、ウェブの報道も、Windows 7に集中することになるだろう。
だが、エンタープライズユーザーが注目しておかなくてはならないのは、むしろ、「Windows 7以降」のマイクロソフトの動きである。
というのも、Windows 7の発売以降、マイクロソフト社内で「ビジネスバリューローンチ」と呼ぶ、ビジネス向け製品の投入に向けた仕掛けをはじめ、エンタープライズを対象とした製品・サービス投入と、それに関する施策が相次ぐからだ。
10月22日のWindows 7発売から1週間を経過した10月29日には、「IT Pro EXPO 2009」の特別講演のなかで、年内発売が予定されている「Exchange Server 2010」の正式な発売日が、マイクロソフト社長の樋口泰行氏の口から明らかにされる。
その後、Exchange Server 2010以外にも、「Office 2010」「Visio 2010」「Project 2010」「SharePoint Server 2010」「Online Services」といった「Wave 14(Fourteen)」と称される製品・サービスが、年内から来年にかけて、相次いで投入されることになる。