前回(イタいのは「自分」を分かってない自分--客観的に自分を知る方法)は、戦略立案を考えるに当たって避けて通れない「自分の現状」をどのように知るかについて、ポジショニング分析によく用いられる「フレームワーク」を使って考えてみた。今回は、少し肩の力を抜き、何かと話題の「婚活」を戦略的な視点で見てみよう。
いま「婚活」はホットなの?--データからアタリをつける考え方
ところで、マスコミで騒がれているように、婚活は本当にブームなのだろうか。状況を把握するために、さっそく一般に公開されているデータからアタリをつけてみよう。
国立社会保障・人口問題研究所が2005年6月に実施した全国調査(対象は18歳〜34歳の未婚の男女)の結果を、以下に抜粋する。
- 未婚者の9割は結婚する意思を持っている
- ある程度の年齢までに結婚したい人が半数
- 独身である理由は「適当な相手にまだめぐり会わない」が半数
- 「交際している異性はいない」人、男性52.2%、女性44.7%
ここでは婚活において、「真剣さ」が高いと思われる30歳代を中心に見てみよう。2005年の「国勢調査 人口統計資料」によれば、30歳代男女の未婚率は下表のとおりである。
30〜34歳 | 35〜39歳 | |
---|---|---|
男性 | 47.1% |
30.0% |
女性 | 32.0% |
18.4% |
30歳代の未婚者数はどの位になるのだろうか。以下のデータは、統計局による2007年10月1日現在の年齢別推計人口から、該当する年齢人口を算出したものだ。
30〜34歳 | 35〜39歳 | |
---|---|---|
男性 | 474万7000人 |
476万3000人 |
女性 | 461万5000人 |
466万3000人 |
国勢調査の人口統計資料と総務省統計局のデータから、未婚者数はおおよそ次のように算出できる。ちょっと調査年がずれているのが気にはなるが、未婚率自体は大きく変化していないという前提でざっくりとやってみよう。
30〜34歳の未婚者 | 35〜39歳の未婚者 |
30歳代の未婚者数合計 | |
---|---|---|---|
男性 | 223万6000人 |
142万9000人 |
366万5000人 |
女性 | 147万7000人 |
85万8000人 |
233万5000人 |