White Cube--London
出張中のロンドン、週末にウエストエンドにあるギャラリーWhite Cubeで面白いビデオ作品を見た。Christian Marclay氏の「The Clock」。タイトルの通り時間をテーマにした作品で、何千もの映画から時計の出てくるシーンを切り取ってつなぎあわせたものだ。
この作品、なんと長さが24時間、つまり作品でつなぎあわされているシーンも時間が刻々と変化して、24時間続くのである。自分はたまたま午後2時にギャラリーに入ったので、映画から切り取られる映像も午後2時からスタートして、次のシーンは2時3分だったり、2時5分だったり、リアルな時間にあわせてさまざまな映像作品が組み合わされていく。
編集されている映画作品は、古今東西さまざまなものであるが、共通しているのは映像に時計が出てくるシーンであることだ。映画で時計が出てくるのは、今まさに何かが起ころうとしているときだったり、何かが起きた後であったり、しばしばゆっくりと流れる時間であることもあるが、その多くは何がしかの緊張感を伴うものであることが多い。そんな時間に関わるシーンがひたすらリアルな時間とシンクロしながら24時間続くのである。
この映像作品、そのスケールも努力も凄まじいものがあるが、その解釈もさまざまだろう。通常映画といえば、2時間程度の中である一定の時間を凝縮させて表現することが多い。それは数時間であるかもしれないし、数日間であるかもしれないし、あるいは何十年や何百年という長い時間が表現されることもある。
その凝縮を溶解してリアルな時間に引き伸ばしたのが「The Clock」である。そのとき、われわれ自身の生活も、映画でもないのにどんどんと凝縮されていることにふと気付いて、誰かまた引き伸ばしてくれないかと思ったりする。
凝縮された時間を溶解するグリーンIT
Newsweek誌の10月25日号は「Want to Save the Planet? MAKE A GREENER BURGER」と題して、米国企業の地球環境への取り組みを特集している。その中で、大手上場企業500社を、環境への取り組み方針、第三者による評価、さまざまなメトリクスに基づく事業の環境へのインパクトによって総合的に判断し、ランキングを行っている。
そのトップ10に入った企業のうち、実に8社がIT関連企業である。Johnson & JohnsonとNikeを除くと、トップのDellを筆頭に、HP、IBM、Intel、Sprint Nextel、Adobe、Applied Materials、Yahooといった企業が名を連ねる。