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Linuxはコアコンピタンスだがそれを切り売りする時代ではない--ターボリナックス

ターボリナックスという会社名を聞いて、まずイメージするのは「Linuxディストリビューションの会社」ということではないだろうか……。しかし、ターボリナックスの事業は、もはやOSそのものではない。

山下竜大(編集部)  2007年4月23日 13時34分

wizpyと目指す「PC 2.0」の世界

 一方、デスクトップ環境も、単にデスクトップ向けLinux OSを販売するのではなく、次世代モバイルデバイスである「wizpy」のような、OSとハードウェアが一体となったソリューションを提供している。

 「wizpyでは、Windowsでもなく、Linuxとも違う、これまでとは違ったコンピューティングの世界を目指しています。wizpyにより、会社の中でも、出張中でも、家庭でも、常に自分だけの同じ環境を利用することが可能になります」と矢野氏。

 wizpyを開発するに至ったのは、“Linuxのインストール作業をゼロにしたい”という思いから。2005年の夏ごろに、この企画の実現に着手している。

 「このタイミングでCD-ROMを使ったブートの仕組みはすでに持っていました。完成度は高かったのですが、CD-ROMブートにはその後の広がりを感じることができませんでした。CD-ROMを持ち歩いてLinuxを立ち上げる仕組みを欲しいとは思えなかったのです」(矢野氏)

 そこで考えたのが、常時携帯する理由があり、さらにLinuxがブートできる仕組み。そこで生まれたのが、携帯マルティメディアプレーヤーとLinux OSを組み合わせたwizpyだった。

 矢野氏は、「自分専用のOSを持ち歩くというコンセプトを“PC 2.0”と呼んで広めていきたいと思っています。これこそ新しいPCの使い方だと思っています。最終的には、すべてのユーザーが新しいコンピューティングの方法としてwizpyを持ち歩いてくれるといいなと思っています」と話す。

 PC 2.0というコンセプトで同社が目指している世界をひと言でいえば「ユビキタスな世界」だ。

 「OSSは、タダという間違ったイメージもありましたが、今やハードウェアがタダで良い時代が近づいているのではないかと思っています。あらゆるところにデバイスがあって、そこにwizpyのようなデバイスをつなぐことで、いつでも、どこでも、自分の環境を利用できる世界をPC 2.0と位置づけています」(矢野氏)

 現在、自分が使用しているPCであれば、ほとんどの人がウイルス対策ソフトを導入しているだろう。しかし、出張先のホテルで借りたPCやネットカフェのPCはどうだろう? こうしたPCには何の保証もない。「自分の身は自分で守るしかないのですが、wizpyであればそれが簡単に実現できます」と矢野氏は話している。

ターボリナックスの強みは誰にも依存していないこと

 「Linuxは、我々にとってコアコンピタンスであることには違いありません。しかし、それを切り売りする時代ではもはやないのです」と矢野氏。それでは、OSS市場におけるターボリナックスの強みとは何なのであろうか。

 矢野氏は、「ひとつは、昔から言い続けていますが、日本生まれのLinuxであるということです。昨年も、さまざまな調査や実証実験などに参加しており、日本を含めアジアのLinuxディストリビュータとしての認知があることが強みとなっています」と話す。

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