サンがJavaの3次元デスクトップとXMLリッチクライアントをデモ

日川佳三(編集部) 2005年05月19日 21時16分

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 サン・マイクロシステムズは5月19日、米Sun Microsystemsが開発したJava言語の生誕10周年を振り返るとともに、今後の展望を語った。Javaが浸透し成熟したJ2EEアプリケーション・サーバ市場に加え、今後はデスクトップ環境やリッチクライアント技術で新たなJava技術が登場する。

 デスクトップ環境では、「Project Looking Glass」と呼ぶ3次元デスクトップ環境が動作する。同社は実際にProject Looking Glassのデモを実施し、縦横の2次元のディスプレイ上に奥行きのあるウインドウ表示をして見せた。ウェブブラウザや動画ウインドウなどアプリケーションのウインドウを奥行きのある斜視の状態で並べて整理し、デスクトップの可視性が高まる点を強調した。アプリケーションのプロパティ設定は、ウインドウが縦軸を中心に180度回転して裏返して表示、元々のアプリケーション画面が裏から透けて見えるといった演出を施した。

 クライアント環境の潮流としては、ウェブブラウザを用いたWebアプリケーション画面のリッチ化と、専用アプリケーションによるリッチクライアント画面のシンクライアント化という2つの異なるトレンドが同時に進行している点を指摘。同社でJava技術のエバンジェリスト(伝道師)を務める石原直樹氏は、「Webアプリケーションとリッチクライアントはすでに二項対立の図式では語れなくなっている」と状況を説明した。こうしたリッチクライアントに関するJava技術の例として、JDNC(J Desktop Network Component)と呼ぶXMLベースの画面定義のデモを見せた。

 JDNCのアプリケーション画面は、XMLで記述可能であり、今後は、このXMLを自動生成するビジュアル開発ツールが登場する。XMLで開発できる点も重要だが、XMLを一切書かずに(XMLによる)画面を開発できる点も重要である。デモでは、世界各地の空港の情報をテーブル形式でビジュアルに表示した画面出力において、数文字で構成する検索文字列を1文字入力するごとに、その都度リアルタイムに条件に合致する検索結果を確定して表示するインクリメンタル・サーチの画面を見せた。サーバと一切通信することなく、クライアント上の処理だけでこうした画面推移が可能になる。

 デスクトップやクライアント環境としてのJavaにまつわる誤解の例として同社は、Javaの速度が遅いという説を挙げ、これを否定した。最新のJ2SE5.0に含まれるJDK1.5.0では、アプリケーションの動作速度のチューニングが行き着くところまで行っているという。例えば、サーバ側ではアプリケーション・サーバのベンチマークであるSPECjbb2000の値で、JDK1.4.0はJDK1.2.2の300%の性能を出し、さらにJDK1.4.2はJDK1.4.1の140%以上の性能を出している。起動時間やGUI描画などクライアント環境の性能も向上している。

 最近のJavaを取り巻く周辺事情としては、技術者の養成と開発し易さの向上を挙げた。技術者の養成では、現状300万人のJava技術者を1000万人に増やす「3M to 10M」と呼ぶコンセプトを走らせている。開発のし易さでは、コーディングを可能な限り廃した開発ツールの提供など、Java開発を簡単にして敷居を下げる活動に取り組んでいる。

 Java言語は1995年5月23日、米Sun Microsystemsの展示会「Sun World '95」での発表に端を発し、今日に至る。Java生誕10周年イベントは、3月10日に東京で前夜祭「Java Computing 2005 Spring」を実施済み。6月27日にはサンフランシスコで本祭「Java One Conference」を開催し、11月15日には東京で後夜祭となる「Java Computing 2005 Fall」を開催する。

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