マイクロソフト、データベース開発者向け「Visual Studio Team System」を発表へ

文:Martin LaMonica(CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)

2006-06-01 13:03

 Microsoftは米国時間5月31日、アプリケーション開発スイート「Visual Studio Team System」に、データベース用ツールを追加したと発表した。これにより、同社では、大企業に対する売り上げが増加するものと期待している。

 Visual Studio Team Systemには、コーダーやテスター、プロジェクトマネージャー、システムを設計するアーキテクトといった、ソフトウェア開発プロセスに携わるさまざまな関係者に向けたツールがすでに含まれている。こうした開発スイートは、一般的には複雑かつ大規模なプロジェクトで利用される。

 Microsoftは米国時間6月12日、主催する「Microsoft TechEd 2006」カンファレンスにおいて、新たな「Visual System Team Edition for Database Professionals」のプレビュー版をリリースする予定だ。製品版も2006年末までには提供が開始される見込みだという。

 同社の幹部は、データベース管理者およびプログラマが最新のTeam System製品を用いれば、より簡単にデータベーススキーマに変更を加えたり、変更を検証したりすることが可能になると話している。データベーススキーマとは、データベースに情報を保管する方法を定義するものだ。

 Microsoftの開発者部門担当シニアプロダクトマネージャーMatt Nunn氏によれば、Database Professionalsツールは、開発者がいわゆる「ソースコードバージョンコントロールツール」を用いてデータベーススキーマを管理するのに役立つという。ソースコードバージョンコントロールツールは、開発に関わる専門家同士のコミュニケーションを助けるツールである。例えば、開発者およびプロジェクトマネージャーは、Visual Studioの共有サーバに保管された、スキーマの変更時期についての情報などを閲覧できるようになると、Nunn氏は説明している。

 Microsoftの開発者部門に所属するグループプロダクトマネージャーPrashant Sridharan氏は、チーム開発製品とプロジェクト管理プログラムの連係性を高め、社内のソフトウェア開発プロジェクトに対する企業の監督能力を向上させていくことが、同社の長期的な目標だと述べた。

 Microsoftは現在、Visual Studio Team Systemと「Office Project」アプリケーションが相互運用できるようにして、上位のテクノロジーマネージャーがソフトウェアプロジェクトの進捗状況をチェックしたり、企業の全ソフトウェアプロジェクトポートフォリオを分析したりするための取り組みを進めている。

 そのほかにも同社は、既存アプリケーションへのコードの追加といった開発関係の情報を、「System Center」管理ツールと簡単に共有できるようにし、ソフトウェア管理の簡便化および低コスト化を図っていると、Sridharan氏は話した。

 さらに同氏は、「Orcas」のコードネームを持つ次期「Visual Studio」が2007年中にリリースされることを明らかにした。Orcasに次いで提供される「Orcas Plus One」も、2009年には出荷が始まるという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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