事前の調査と計画が大切--育児休暇を取るための6つのステップ

文:C.C. Holland(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2007年09月04日 12時00分

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 誕生間もない子供の育児のため休暇を取ることは、多くの米国人労働者にとって、連邦政府が認めた権利かもしれないが、きちんとした計画を立てずに育児休業を取得すれば、キャリアが台なしになるおそれがある。育児休業を取得する男女は、協力的でない上司、腹立たしげな同僚から職務復帰後の調整の難しさまで、さまざまな問題に直面するかもしれない。事前の計画を怠ると、仕事と私生活の両方で大きな問題を抱えることになる。幸いなことに、少しの調査と計画で、育児休業を無事に取り終えるためのしっかりとした戦略を整えることができる。会社を満足させつつ、当然の権利である育児休業を取得するには、以下のステップを順に踏んで、育児休業を最大限に活用するとともに、スムーズな職場復帰への道を開く必要がある。

ステップ1:権利を知る

目的:有給、無給を含め、取得可能な育児休業期間を正確に把握する

 育児休業の規定には、連邦政府、州政府、雇用主の3つのレベルがあり、雇用状況によって適用の仕方が異なる。たとえば、1993年に制定された育児介護休業法(Family Medical Leave Act:FMLA)では、「条件を満たす」従業員は、子供の誕生または養子縁組に際し、任意の12カ月の間に最長12週間の無給の休暇を取得できる。ただし、「条件を満たす」のは、雇用期間が最低12カ月あり、最低1250時間勤務し、50人以上の従業員が職場から75マイル(約120km)の圏内に居住している企業の従業員のみである。これらの基準を満たしていない場合、FMLAでは休暇を取得できない。州法や社内規定はそれぞれ異なるため、調べておくとよい。企業によっては、育児休業の代わりに、あるいは育児休業に加えて、病気、私用などの理由で休暇を取得できるが、すべての企業がこのように柔軟に対応しているわけではなく、職場復帰が保証されていない場合さえある。勤務先の状況については、人事部で確認できる。

 Babycenter.comの編集長であるScott Adler氏は、「多くの人達は、休暇や病欠と同様、育児休業の制度も整えられていると決めつけているが、必ずしもそうではない。育児休業の権利を理解し、どのようなFMLAや州の支援を受けられるかを把握する必要がある。さらに、人によっては否定的な意味で大きな驚きとなる場合もあるため、今の職から何が得られるかを確かめる必要がある」と述べている。

 ちなみに、ほとんどの育児休業規定は、男女を問わず、平等に適用される。多くの父親は権利の広さを理解していない。そのため、誕生間もない子供ときずなを作る機会を失うこともある。

 余談だが、育児休業規定の手厚さでは、米国は他国と比較してかなり低い水準にある。マギル大学の医療・社会政策研究所が最近発表した研究によれば、母親が育児休業を取得する際の賃金を保証していなかったのは、173カ国中、米国、リベリア、スワジランド、パプアニューギニアだけであった。一方、自由な政策を施行しているノルウェーでは、両親のいずれかに52週間の育児休業(賃金の80%を支給)が保証され、うち4週間が父親に割り当てられている。

その他の資料--参考になるサイト

 以下のサイトでは、米国の育児休業法について、さらに詳しい情報を知ることができる。

  • 育児介護休業法のサイトには、規則、規定、よくある質問が掲載されている。
  • 各州の育児介護休業法をまとめたサイトには、育児や介護による休業に関するさまざまな州法、政策に関する情報が掲載されている。法律で保証されている育児休業のほとんどは無給だが、6つの州で、程度は異なるものの、一時障害手当または低所得者手当の形で支給が行われている(「給与保証」)。州の育児休業支援について詳しくは、「The Five Biggest Dangers of Parental Leave」を参照のこと。

ステップ2:育児休業の計画を立てる

目的:すべての選択肢を検討し、いつ、どのように休暇を取得するか決める

 法律で保証されている育児休業期間を把握したら、次は状況に合わせてどのように適用すればよいか考える必要がある。多くの場合、この決定で大きな役割を果たすのは資金計画である。12カ月間の無給の育児休業の提供に異を唱えない企業はなくはないが、1年間ずっと無収入で過ごすのは難しいだろう。まず、代わりの収入がいくら必要になるかを分析し、休業中に支払われる額と比較する。治療、育児介護休暇を利用する前に、未消化の有給休暇の利用を検討する。出産前に休暇を取得するか、それともぎりぎりまで勤めるかを判断する。パートナーがいる場合には、パートナーが取得可能な休業期間を把握し、同時ではなく、交代で取ることを検討する。「早い時期に検討を始め、計画にできるだけ柔軟性を持たせる必要がある。基本的な事項だけでなく、早産、遅産の場合はどうなるか、育児休業をまとめて取得する以外の方法が可能かどうかなどを確認したほうがよい」とAlder氏は語っている。計画には職場復帰を含めることを忘れてはならない。育児休業の終わり頃までに、たとえば、週1回の勤務から始めて、徐々にフルタイムまで勤務時間を増やすなど、復帰方法を決めておく。FMLAでは、育児休業を日単位や時間単位で取得できるので、残りの育児休業期間を利用して、職場復帰を容易にすることが可能である。

アドバイス--育児休業期間の延長を求めても、決して損にはならない

 会社の方針は確定だと思わない方がよい。Working Mother Mediaの最高経営責任者(CEO)で、「This Is How We Do It: The Working Mothers' Manifesto」の著者でもあるCarol Evans氏によれば、米国企業における育児休業の新しいモットーは柔軟性である。「無給の育児休暇の追加取得などを申請しない理由はない」とEvans氏は語る。そして、多くの場合、申請は許可される。2005年にEvans氏の委託で実施された米国内の働く母親500人以上に対する調査によれば、3分の2以上が家庭の事情に合わせて企業に変更を申請し、うち74%が受理されていた。

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