中小企業IT化促進の試金石となるか--PCA、業務アプリのSaaS版事業開始へ

富永康信(ロビンソン) 2008年02月25日 17時15分

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様子見の競合も注目するSaaS版がスタート

 中小企業向け業務パッケージソフトウェアの開発・販売を行うピー・シー・エー(PCA)はこのほど、「PCA戦略フォーラム2008」を開催。適用年度を目前に控えた金融商品取引法(日本版SOX法)などを踏まえ、会計、給与、商魂(見積、受注、販売、売掛)、商管(発注、仕入、買掛、在庫管理)各製品の2年ぶりのバージョンアップとなる新版「PCA 9シリーズ」を発表した(図1)。業務適正性に開発のポイントを置き、財務諸表の信憑性の確保や会社業務の適正確保を強化する機能を始め、監査・監視機能、ライセンス管理、蓄積データの継承なども新たに搭載している。

 さらに、9シリーズの機能をSaaS(Software as a Service)方式で提供する「PCA for SaaS」の発表も行われた。サービスインは5月を予定。競合がひしめく同領域では最も早いSaaS版の開始となることから、様子見の他社が価格設定やパートナー処遇などをベンチマークすることが予想される。

 PCA for SaaSの最大の特徴は、パッケージと同様のプログラムを利用することで、操作性と利便性を継承していること。また、9シリーズと連携する認定ソリューション製品とはSaaS版でも連携し、SaaS版とパッケージ版相互でのバックアップデータによるリカバリも可能という。

図1 図1 PCAの業務アプリケーションのラインナップ

パッケージ購入が前提のソフトウェア+サービス型SaaS

 PCA専務取締役営業本部長の折登泰樹氏は、「販売店やパートナー企業から、SaaS化によって今後のビジネスが中抜きになるのではという懸念が相次いだ。それを解消するために、パートナー企業と共存できるSaaS型モデルを目指した」と語る。

折登氏 「アプリケーションビジネスにはSaaS化は無視できない」と語る折登氏

 それを裏付けるように、PCA for SaaSはブラウザをベースとしたSaaSとは異なり、SaaS利用のためのPC用ソフトウェアをパッケージとして購入し、ユーザーのPCにインストールする方式を採用。PC上のプログラムがネットを介し、データセンターのサーバ内にあるアプリケーションとデータベースを運用する。あえてマイクロソフト型の“ソフトウェア+サービス”のSaaSとすることで、パートナーとのビジネスを継続し、販売店へもメリットが落とせるビジネスモデルとした。

 会計、給与、商魂、商管の基本ライセンスは各72万円、PCA for SaaSを利用するための初期設定費用が10万円。これらを通常のパートナー経由で販売し販売店側の収益とする。

 ランニング費用は、基本ライセンスTYPE6(3CAL付き最大6CAL)が月額2万4000円からとなっている。ただし、月額料金のパートナーへのインセンティブ方法は検討中だという。

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