自己反省が終わったら、目標を達成するにあたり、自ら苦難の道を作り、それを乗り越えていくという姿勢も大事です。目標を達成することは楽ではありません。あえて苦痛で不快な状況(uncomfortable situation)を作り出し、苦痛を和らげるための精神安定剤(tranquilizer)を用意し、それを服用することにより不快な状況を都度乗り越えるという姿勢も英語学習には重要です。
苦痛で不快な状況とは、努力(endeavor)をしている状況です。努力は苦しいものです。努力は他にも「pain」という言葉で表現されますが、その言葉からもおわかりの通り、苦痛そのものです。苦しいけど、あえて苦痛で不快な状況を作り出すという姿勢は、苦しくても努力するという姿勢に他なりません。これは、英語学習を成功させている人の多くが無意識のうちに備えている姿勢ではないでしょうか。
同時に、苦痛で不快な状況を乗り越えるには、苦痛を和らげる精神安定剤が必要です。俗に言う「アメとムチ」ですね。ここでのアメは、夢(dream)や資格(qualifications)などを指します。定期的に自分の夢を確認し、資格という形で成果を確認することはもちろん、日々の学習の中での小さな目標、例えば1カ月に30単語暗記するといったような指標の達成も重要な精神安定剤のひとつです。毎日強い安定剤を服用していると頭がボーッとなってしまいますが、小さな苦痛を弱めの安定剤で和らげながら、苦痛が積み上がって大きくなった時に資格や夢という強めの安定剤を服用するという2段構造の姿勢をうまく使い分けましょう。
まずは自己分析から
年始を迎え、新たに勉強を始めるにあたってまずは、
- 謙虚に自己反省し、自分を知るために、広い視野でオープンに意見に耳を傾ける姿勢を持つ
- 努力という苦痛で不快な状況を積極的に作り出し、自分なりの夢や資格を安定剤として苦痛を乗り越える
この2点について、真剣に考えてみてはいかがでしょうか。
次回は、多くの方に共通していてわかりやすい精神安定剤のひとつである資格についてお話ししたいと思います。ちなみに、今回の文章ではたくさん単語が出てきましたね。Vocabularyを増やすのって、こういう積み重ねが後で実力になってくるものです。Vocabulary Buildingの参考にしていただければ幸いです。
Peace out,
Eric
筆者紹介
エリック松永(Eric Matsunaga)
Berklee College of Music、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科(修士)卒業。19世紀の米国二大発明家Graham Bellを起源に持つ米国最大の通信会社AT&Tにて、先進的なネットワークコンサルティングの領域を開拓。その後アクセンチュアにて、通信分野を柱に、エンターテインメントと通信を活用した新事業のコンサルティングをグローバルレベルで展開する。現在、通信業界を対象にした経営コンサルタントとして活躍中。著書に「クラウドコンピューティングの幻想」(技術評論社)がある。
イラストレーター: まつなが みか
つぶやく日本人や音楽にまつわる「人」のイラストを描く。CDジャケット、ショップ、雑誌等で活動中。エリック松永の愚妹。