もし、本物のギークを探したいなら--面接時に役立つ質問10選 - (page 2)

文:Justin James(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-07-01 07:30

#3:映画と原作の違いは?

 IT技術者の成功と失敗は、微妙な違いに気付く能力の有無に左右されることもしばしばある。例えば、2つのルータがあり、それらの設定は一見するとまったく同じに見えるものの、些細な設定が少しだけ異なっているという場合、こういった違いに気付かない技術者は、ネットワークがダウンした際に無駄な作業を続けてしまうことになりかねない。筆者自身の経験から言えば、応募者がこういった違いに気付く能力を有しているかどうかを見極める最も効率的な方法は、「映画vs.原作」というテストを実施することである。ご存知のように、小説やコミック、ビデオゲームといった何らかの原作に基づいた映画が制作される際、映画制作会社は原作に何らかの変更を加えることになる。詰まるところ、できるだけ多くの人々に受け入れてもらえるような映画を作り上げなければならないというわけだ。その良い例が、映画『デューン/砂の惑星』のオリジナル版である:この映画のディレクターズカット版は8時間ほどにもなる長尺であった。応募者に対して、クラシックなギーク映画とその原作との違いを挙げるように求める(題材は何だって構わない:『ロード・オブ・ザ・リング』『X−メン』『スパイダーマン』『G.I.ジョー』・・・という感じだ)ことで、「システムダウン」のような、一刻を争いながらも詳細に目を向ける必要のある深刻な状況下での作業遂行能力を見極めることができるわけである。

#4:"Weird Al" Yankovicのベスト10曲は?

 初めて"Weird Al" Yankovicの楽曲を耳にした際にどこにいたのかを思い出せないような応募者は、実際のところ採用する価値がまったくない。さらに、応募者はこのアーティストの楽曲を「少なくとも10曲」挙げることができなければならない。読者の方もお分かりのこととは思うが、Yankovicの楽曲は「システム管理者」や「上級開発者」といった肩書きにふさわしい人々のハートを激しく揺さぶるのである。また、応募者は替え歌ではない彼自身の楽曲もいくつか挙げることができなければならない。何しろ、ほとんどの人は彼がパロディとして世に送り出した替え歌だけで10曲以上を耳にしているはずだからだ。

#5:Steve Jobs氏がKoalaSoftを立ち上げたのはいつだったか?

 面接の場では、応募者自らが当惑するような過ちを犯すよう、心血を注がなければならない。そうすることで、入社後に職場で経験するであろうイライラや屈辱感を事前に経験してもらえるわけだ。そのための優れた方法として、応募者が勘違いするようなちょっとした「引っ掛け」を話に仕込んでおくというものがある。例を挙げると、Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏はApple Computerを1985年に退社した後、NeXTを創立しているという話をすべきところで、「この状況は、Steve Jobs氏がKoalaSoftを起業した時とよく似ている」といった言葉を投げかけてみるわけだ。「えっ!?」という表情さえ浮かべなかった応募者はまったく話についてきていないということになるため、採用すべきではないだろう。一方、応募者がこういった発言をあなたの気分を害さないよう、気を使いながら訂正しようとした場合、より興味深いやりとりを行うことができる。こういった場合、「何だって?Jobs氏が『NeXT』なんていう社名を付けると本気で思っているのかい?彼が大のコアラ好きってことを知らないのか?信じられないのであれば、帰宅してからWikipediaで調べてみればいい」といった質問を投げかけてみることで、彼らの頭の回転速度を測ることができるだろう。

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