Red Hatは米国時間6月4日、同社ブログにおいて「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)向けの開発ツール集の最新版である「Red Hat Software Collections 2」のリリースを発表した。
このプログラミング言語コレクションは、RHELの安定性を維持しながらも、最新かつ安定したオープンソースのウェブ開発ツールや動的言語、データベースを利用したいと考える開発者に向けたものとなっている。このコレクションによって、最高の開発ツールと最大の安定性という武器が開発者に与えられる。
今回のバージョンで最も大きく進歩したのは、さまざまな言語やデータベース管理システム(DBMS)の複数バージョンがサポートされた点だろう。プログラマーであれば、言語がマイナーバージョンアップしただけで大きな差異が生み出される場合もあるのは知っているはずだ。開発者はこのコレクションを使用することで、現時点のニーズに最も適した言語を用いた開発環境を選択し、標準化しながらも、そのサポートの継続を確信できるようになる。
Red Hat Software Collections 2では、PerlとPHP、Python、Rubyといった言語のほか、開発フレームワーク「Ruby on Rails」の複数バージョンがサポートされる。また、「MariaDB」と「MongoDB」「MySQL」「PostgreSQL」といったデータベースの複数エディションもサポートされる。
「Red Hat Enterprise Linux 7 Atomic Host」(RHELAH)でコンテナを積極的にサポートしているRed Hatは、このコレクションにおいてPerlやPHP、Python、Rubyを含む、人気の高い数々の言語向けのDockerfileも提供する。Red Hatによると、これによってコンテナを用いた「開発作業の本格的な立ち上げ」に向けて開発者を支援できるようになるという。
Red Hat Software Collections 2でも従来通り、開発者向けツールセットである「Red Hat Developer Toolset 3.0」が利用可能だ。このツールセットでは、従来型のアプリケーションを開発するための、実績あるC/C++コンパイラやツールの最新版に加えて、統合開発環境(IDE)「Eclipse」も利用できる。
Red Hat Software Collections 2は今後、2〜3年にわたってサポートされる。このため開発者は、「RHEL 6」や「RHEL 7」、RHELAH、「OpenShift」上で、これらの言語を用いて開発したアプリケーションの配備と、DBMSの本番環境への配備を自信を持って行えるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。