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「既存のセキュリティに嫌気」--分離技術でマルウェアを無害化するMenlo - (page 2)

山田竜司 (編集部) 吉澤亨史

2016-03-28 07:00

いたちごっこから情シスを解放

――セキュリティの専門家が集まってできた会社だが、どんなシナジーが生まれているか。

Efraim氏 もともといろいろな会社から集まっている関係上、みんな既存の“検知と回避のいたちごっこ”のようなセキュリティに嫌気がさしています。情報や知見、経験などを生かしながら、もっと新しい画期的なものがないかを常に考えてられていると思います。

 現在、マルウェアの約90%はウェブとメールから入ってきます。そのため、Menloを使えば大多数のマルウェアは止められます。一方、情報システム部門に対し、マルウェア対策や社内に持ち込まれる端末のクリーンアップなど、非常に負荷が高くなっています。

 Menloを使うことで、そういうイタチごっこから情シスを解放できます。情シスが、本来集中しないといけないことに対して、もっと注力できるような形になると考えています。

 実際の導入事例では、もともとプロキシでウェブフィルタを使っていた金融機関で、新しいサイトやどうしても見に行かなければならないサイトが全部ブロックされていました。アクセスしたいエンドユーザーは、情シスにその都度「このサイトをホワイトリストに登録してください」とチケットを渡さなければなりませんでした。

 エンドユーザーは25万人いるので、チケットは膨大な数になります。これを限られた情シスのセキュリティ担当が処理しなければならなかった。Menloを導入した結果、エンドユーザーの時間の削減と、情シスのホワイトリストの登録という作業が削減できました。ホワイトリスト化を削減することによって、彼らは本当にやらなければいけないことができるようになったわけです。

――クラウド上でアイソレーションプラットフォームを構築していくということだが、データセンターは近くにあるのか。

Efraim氏 現在、世界で8拠点にMenloのプラットフォームがあり、東京にもあります。また、日本のサービスプロバイダーとの連携で、プラットフォームをもっと増やすことも考えています。またエンドユーザーは、社外や海外に行ったときでも、ウェブアクセスは全部Menlo経由になるので、安全にウェブブラウジングできます。

 もう1つ付け加えると、国内では東京のデータセンターにアクセスするのですが、米国に行った場合は米国のデータセンターにアクセスすることになります。

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