IaaSリソースのARMへの移行
Azureでは、デプロイ/管理のためのモデルとして、“クラシック”なASM(Azure Service Management)から新しいARM(Azure Resource Manager)への移行を進めており、現時点ではARMを推奨しています。
以前はクラシック(ASM)からARMへの移行作業を手動で行う必要がありましたが、5月12日にIaaSリソース(Azure Virtual Machines、Azure Virtual Network)の移行機能をパブリックプレビューとしてリリースしました。
今回、この機能が早くもGA(一般提供)になり、Azure Storageアカウントの移行もサポートされるようになりました。
この移行機能では、次のシナリオがサポートされています。
- 仮想ネットワークに属していない仮想マシン(VM)の移行::ARMでは仮想ネットワークに属している必要があるので、移行時にVMの再起動が必要です。
- ダウンタイムのないVMの移行:メタデータの移行のみのため、移行時にVMの再起動は行われず、ダウンタイムは発生しません。
詳細は、YouTube動画やドキュメントをチェックしてみてください。
Azure SQL Databaseがポイントインタイムリストア機能の保持期間拡大
データベースサービスであるAzure SQLDatabaseでは、ポイントインタイムリストア(PITR)機能を使って、データベースの保持期間内の任意の時点にデータベースを復元できます。これは、手違いでデータベースを削除してしまった場合など、ユーザーエラーや意図しないデータ変更が発生した際に非常に便利な機能です。
Azure SQL Databaseには、Basic、Standard、Premiumというレベル(サービス階層)があり、上位レベルほど、容量、性能(DTU)、機能の面で優れたものになっています(当然、上位レベルほど料金も高くなっています)。
PITR機能で復元可能な保持期間は、これまで、Basicレベルでは7日間、Standardレベルでは14日間、Premiumレベルでは35日間でした。
今回、Standardレベルの保持期間が、これまでの14日間から、Premiumレベルと同じ35日間に拡大されました。保守期間の拡大に伴う値上げはありません。
Azure SQLDatabaseのポイントインタイムリストア機能
それではまた来週。
- 佐藤直生 (さとうなおき)
- 1999年から、OracleでJava、アプリケーションサーバ、開発ツールなどのエンジニア/テクニカル エバンジェリストを担当後、2010年9月にMicrosoftに入社。Microsoft Azureの黎明期からエバンジェリスト/テクノロジストとしてAzureを担当。オライリーなどの技術書の監訳、翻訳も多数。 ブログ: https://satonaoki.wordpress.com/ Twitter: https://twitter.com/satonaoki