Dell EMCはIntelとのパートナーシップの下、「Dell EMC AI Experience Zone」をアジアの4カ所でオープンしたと発表した。同ゾーンの目的は、顧客やパートナー企業が、人工知能(AI)とは何かを学べるようにするとともに、機械学習(ML)や、統計/モデリングとの違いを知り、ITプロジェクトでの失敗を避けられるようにするというものだ。
オープンした4カ所はインドのバンガロールと、韓国のソウル、シンガポール、オーストラリアのシドニーであり、6月には東京にもオープンする予定だ。
これらゾーンは上記都市における同社のカスタマーソリューションセンター内に設置されており、AIアルゴリズムの訓練支援に特化したDell EMCの大規模ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)システムが稼働している。
同社のアジア太平洋および日本(APJ)地域におけるHPCおよびAIを担当する最高技術責任者(CTO)Andrew Underwood氏は米ZDNetに対して、ゾーンというアイデアは、AIという一筋縄ではいかないプロジェクトから失敗の芽を摘み取るための支援を顧客に提供するものだと語った。
同氏は「2018年のAIプロジェクトを見た場合、成功に至らなかったものが本当に数多くあった」と述べたうえで、ゾーンが顧客による資金投資に先立って、AIの採用を支援していくための手段だと考えていると語った。
Underwood氏は、AIと深層学習(DL)、ML、統計/モデリングの違いをブレークダウンするというアイデアがその核心だと述べた。
また同氏は、「MLや統計で解決できる業務上の問題は膨大な数に上っている。そして、AIにつながるMLやDLで解決できる業務上の問題も同じくらい数多くある。このため、異なった流れの違いの理解に向けて人々を支援できるようにしたい」と続けた。
5つのゾーンすべてで、Dell EMCの顧客とパートナー企業の双方に対して、製品のデモと訓練、パイロットが提供される。また、Dell EMCの最新の「PowerEdge」サーバーが設置されるとともに、「OpenVINO」ツールキットといったIntelが開発したオープンソースAIソフトウェアや、Dell EMCのネットワーキング/ストレージ技術の搭載も特長となっている。
Dell EMCは以前から、オーストラリアのメルボルンやシドニー、キャンベラ、ブリスベンでAIマスターの養成講座を開催している。この講座はひと言で述べると、AIの理論から、「プロジェクトマスター」になるための方法に至るまでを扱う1日講座となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。