Microsoftは米国時間10月3日、「Azure Data Box」ファミリーを拡大し、「Azure Data Box Edge」の新しいフォームファクターを追加すると発表した。Azure Data Boxは、「Microsoft Azure」との間でのデータのやり取りを念頭に置いたアプライアンスだ。Data Box Edgeの新製品は、高い耐久性を有し、バックパックでの持ち運びも可能だという。
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Microsoftによると、新たに耐久性が強化されたData Boxは、「前線に展開される部隊や、地上哨戒部隊、"戦術的なエッジ"で類似の任務が必要とされる場」で利用可能だという。この製品は軽量で、バッテリー運用が可能となっている。Data Box Edgeアプライアンスの新たなフォームファクターであり、現行製品と同じくオンプレミスデータをAzureに移送する前に分析、処理、変換することができる。
新たに耐久性が強化されたData Box Edgeは、米国防総省(DoD)軍事規格の「MIL-STD-810G」(機器の環境耐性規格)と「MIL-STD-461」(電磁界の放射規格)に適合するものとなる。また、現行のData Box Edge製品と同様に、機械学習(ML)の処理速度を向上させるためにボード上にFPGAプロセッサーが搭載されているため、軍事作戦や、処理速度が重要視されるその他のアプリケーションでの利用が見込める。Microsoftは、Klas Telecomと提携し、この新しいフォームファクターを実現している。
Microsoftは2017年に、Azure Data Boxと関連サービスのプレビューを米国で開始した。Amazonの「AWS Snowball」と競合するサービスだ。
さらにMicrosoftは先週、「Government Community Cloud(GCC)High」環境向けに「PowerApps」と「Flow」を展開すると発表した。また「Teams Phone Systems」と「Audio Conferencing」も10月中旬からGCC環境とDoD環境向けに展開する。さらに同社は、「Sequoia Combine」エミュレーターサービスを発表した。このサービスは、「Azure Government」や「Azure Government Secret」の顧客に対して、情報機関(IC)やDoDにおけるエアギャップ(他のネットワークと接続されていない)領域のソリューション開発で認可、信任、実証されたアプローチを提供するものであり、現在はプレビュー段階となっている。また同社は、GCC High向けに「Microsoft Defender Advanced Threat Protection(ATP)の一般提供(GA)開始を発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。