アパレル製造小売業のGapは、デジタル変革の取り組みの一環として、主要なクラウドプロバイダーにMicrosoftを選択した。Gapはまず、在庫システムや小売サイトを何年かかけて「Microsoft Azure」に移行するが、最終的には機械学習や人工知能(AI)関連のサービスを活用する予定だ。
Gapは「Old Navy」「Gap」「Banana Republic」「Athleta」「Hill City」「Intermix」などのブランドを抱えている。これらのブランドの中には成熟したものもあれば、急成長中のものもある。同社の最高経営責任者(CEO)Art Peck氏は、業績報告カンファレンスコールや投資家向けのプレゼンテーションで、テクノロジは顧客へのサービス向上だけでなく、業務効率の向上にも役立つと発言している。

デジタル変革に着手しているほかのCEOと同じように、Peck氏も情報は同社の中核的な資産だと位置づけている。米国時間8月23日のカンファレンスコールで、同氏は次のように述べた。
私はこれまで、当社の情報資産を重視してきた。当社は情報を表面的にしか利用できておらず、有効な利用法を検討し始めたばかりだ。当社はデータサイエンスチームを持っており、このチームをかなり積極的に拡充している。しかし、顧客を360度の視点から把握できるようになったのは、これまでの当社の歴史で初めてのことだ。われわれは顧客の心理学的属性や統計学的属性も把握している。また、顧客が当社の別のブランドを購入するのはどのような場合で、購入しないのはどうかも知っている。またわれわれは、継続的なエンゲージメントにつながる、当社の複数のブランドの購入の入口になる製品の購入について学びつつある。
Gapの現状と今後の姿を、Goldman Sachsが投資家向けプレゼンテーションでスライドにまとめている。


