マカフィーは11月7日、法人向けに提供するセキュリティ基盤「MVISION」を大幅拡充し、クラウドやエンドポイントにおける新製品も多数発表した。
クラウド環境のSaaS/PaaS/IaaSのセキュリティを包括的に管理する「McAfee MVISION Cloud」では、ゼロデイ(未対策の脆弱性)攻撃を数ミリ秒単位で検知できるようにする「Gateway Antimalware Engine」の強化や、クラウドセキュリティ体制などの状況を他社比較で評価する「Cloud Value」「Maturity Advisor」、従業員などエンドユーザーがインシデントでの修復に関与できるようにする機能などが追加された。
統合管理ツールの「McAfee ePolicy Orchestrator(ePO)」や「MVISION ePO」では、Microsoft BitlockerやApple FileVaultを含むネイティブなOSの暗号化をサポートするほか、顧客が情報セキュリティポリシーの変更を入念に調べられる「ネイティブ承認ワークフロー」、アップグレードプロセスの簡素化やサポート機能での検索性の向上が図られた。
新製品では、MVISION Cloudにウェブゲートウェイの「McAfee Web Gateway」と情報漏えい対策の「McAfee Data Loss Prevention」を統合した「Unified Cloud Edge」を発表、クラウド利用時におけるデータ保護と脅威防御をシームレスに管理できるようにし、デバイスからクラウドまでデータに対する一貫した制御と可視性の確保を実現するという。
標的型攻撃対策では、迅速な脅威の特定や優先事項の明確化、即応を支援する「MVISION Insights」を発表している。同製品は、McAfee ePOやMVISION ePOで管理され、グローバルでの脅威情報に基づく攻撃対象範囲の追跡、リスク分析による影響の評価を通じて企業を狙う最も可能性が高い攻撃への迅速な対応体制の構築を可能にするとしている。
また法人向けエンドポイントセキュリティ製品では、SaaS型の脅威検知・対応サービス「McAfee MVISION EDR」の国内展開を本格化させる。McAfee MVISION EDRは、世界中に10億以上のセンサーから収集する脅威情報をもとにしたAI分析を通じて管理者が注視すべき事象を自動的に絞り込み、推奨される対応策を助言する。これまで試験提供されてきたが、MVISION PlusにEDRを含む形でのSKUなどを提供するなどしていくほか、三井物産セキュアディレクションや富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ、テクマトリックスと協業して運用代行サービスも提供する。